• 投稿の最終変更日:6月 27, 2022
【アメリカで歯科助手】給料は?1年で200万円貯金しました。

【アメリカで歯科助手】給料は?1年で200万円貯金しました。

cat

アメリカで歯科助手を目指している人「アメリカで歯科助手になったら、どのくらい稼げるのか、お給料はどのくらいか知りたいな。日本とアメリカで、歯科助手の違いや働き方の違いはあるのかな?アメリカで歯科助手になって大変なことってなに?これからアメリカで歯科助手として働きたいので、知っておくべきことがあれば、詳しく教えてください。」

こういった疑問に答えます。

✓もくじ

1.【アメリカで歯科助手】ライセンスの有無で、給料が2倍。

2.日本とアメリカの歯科助手の働き方の違い。

3.アメリカで歯科助手になって大変なこと。やっぱりお給料は低め…。

4.アメリカで歯科助手のお給料でも、1年間で200万円貯金した話。

この記事を書いている私は、歯科助手歴3年以上(日本:2年4ヵ月。アメリカ:1年1ヵ月)。

現在はアメリカ・ミネソタ州で歯科助手として働いています。

アメリカで歯科助手になる仕事情報に関して、実体験に基づいて解説します。

↑アメリカで人気のスクラブ(医療従事者の制服)はこんな感じ。

1.【アメリカで歯科助手】ライセンスの有無で、給料が2倍。

1.【アメリカで歯科助手】ライセンスの有無で、給料が2倍

結論として、アメリカでは歯科業界の職業は非常に人気です。

なぜかというと、アメリカでライセンスを取れば、歯科業界でかなり稼ぐことができるからです。

■体験談:アメリカで歯科助手をする私のお給料は、時給$15。

具体的なお話をすると、2020年3月19日から現在まで、私はアメリカ・ミネソタ州(セントポール)で歯科助手として働いています。ライセンスは取っていないので、普通のDAです。私が歯科助手になった当初は、時給$12でした。

歯科助手の仕事って、ぶっちゃけ安いですよね。日本で歯科助手の経験がある人ならわかると思いますが、仕事量も結構多いし、体力仕事だし…。その点に関しては、日本もアメリカも一緒です。

しかし、アメリカでは、実力があったり、一生懸命働いて周りに認められたりすると、結構簡単に昇給します。

働き始めて2カ月目で知らないうちに時給$12.50になっていました。その1ヵ月後に、時給$13になり、数ヵ月後に$14、また$15になりました。ちなみに、ミネソタ州では、ライセンスなしの歯科助手は、時給$18がMAXって、職場の子から聞きました。

私はだいたい38時間労働/週なので、時給$12→$15の差は1ヵ月で言うと$420くらい収入アップです。$420プラスは、かなり助かります。日本で歯科助手だったときは、1年間働いて昇給5,000円でした(笑)。

ぶっちゃけ日本で歯科助手をしていたときと比べて、圧倒的に少ない勤務時間量、気楽さ、楽しさで、お給料は日本よりも多い感じです。私が日本で歯科助手だったときは、手取りで14万円/月。現在はアメリカで、手取り$1,700/月くらいですかね。

あ、でも、私の会社はボーナスがありません。私が歯科助手になったときは、ちょうどコロナだったので、超特別に$2,000のボーナスがもらえました。(私のボスはケチです。)

■よくある疑問:アメリカで歯科助手のライセンスを取ると、お給料はどれくらいですか?

「DAのお給料は分かったけど、ライセンス歯科助手のお給料はどうなの?」という疑問があると思います。

そういった疑問もあると思いますが、ミネソタ州でLDA(Licensed Dental Assistant)になると、最大時給$28まで稼ぐことができます。

DAとLDAで比べると、やっていることはたいたい同じなのに、お給料は2倍になります。

なぜなら、歯科助手のライセンスは国家資格なので、レントゲン撮影ができたり、仮歯を作ったり、入れ歯の型取りができたりと、仕事の幅がちょっと広がるからです。

もちろん、LDAになったからと言って、「初めから時給$28が稼げるか」というと、そうではありません。アメリカは実力社会なので、ライセンスを取ってもスキルが低ければ、評価はされません。LDAの求人なのに$20とかも見かけます。

私の職場のLDA(LDA歴7年)は、正直スキルが微妙です(特に、彼女がついだ石こうがやばすぎる)。ぶっちゃけ私のほうが全然スキルが上です。彼女は現在、勤務年数が3年ですが、昇給は1回もないそうです。

アメリカで、勤務歴3年で1度も昇給ナシは「ちょっとこの会社どうなの?」って思います。

ちなみに、ミネソタ州のLDAの時給は$28が最大と書きましたが、実際は勤務先次第だそうです。

普通の歯科医院に勤務なら$28ですが、矯正歯科専門や口腔外科専門の歯科医院はものすごく儲かるので、余裕で$28以上が期待できます。

また、ライセンスがないDAでも、矯正歯科専門や口腔外科専門の歯科医院に勤務すれば、時給$24の職場も実は存在します。(そういう職場は、かなりの経験・スキルがないと雇ってもらえないです。)

しかし、私を例に考えると、日本での歯科助手としてのスキルがあり、そのスキルはアメリカではとても評価されます。

もし、日本で歯科助手の経験があって、スキルを持っているなら、アメリカで歯科助手のライセンスを取った直後でも、時給$28を狙うことは可能だと言えます。

■よくある疑問②:アメリカで歯科助手になるのに、資格は完全に必須ですか?

ここまで読んで「資格なしでも、いけるのかな…?」と思う方もいるかもです。

資格(ライセンス)は、なくてもOKです。なぜなら、資格が全てじゃないからです。

実際に私は、アメリカの歯科医院で未経験、資格なしでも、歯科助手として働いています。私の場合は、日本で2年4ヵ月の歯科助手経験があり、英語が分からなくても、スキルと知識があったからです。

また、私の職場にも、私以外に3人、未経験で資格なしのDAがいます。私の職場のマネージャーは、2年前に未経験でDAからスタートして、1年前に昇進してマネージャーになりました。マネージャーも彼女にとっては未経験です。人生何があるかわかりませんね。

なので、資格はなくてもOKです。ただし、アメリカでは経験とスキルがあればDAになれますが、お金をたくさん稼ぐ(時給$30くらい)には、資格がないと厳しいです。

海外で歯科助手になるなら、テキスト本を何冊か購入すると心強いです。

【未経験で歯科助手】勉強におすすめのテキスト本まとめでテキストをご紹介しています。よかったらご覧ください。

2.日本とアメリカの歯科助手の働き方の違い。

2.日本とアメリカの歯科助手の働き方の違い

日本とアメリカの歯科助手の働き方の違いについて話していきます。
日本で歯科助手の経験がある人なら、どんな仕事内容かわかると思うので、日本での歯科助手業務の説明は省きます。

歯科助手の仕事内容について、詳しくは【歯科助手】仕事内容を解説。未経験でもOKな歯科助手の仕事とは?で解説しています。よかったらご覧ください。

アメリカで歯科助手になると、仕事内容としては、基本的に日本と同じです。

歯科医師や歯科衛生士のサポートや、治療のアシストをします。患者さんをユニットまで誘導し、血圧を測って問診します。レントゲン撮影の準備もします。治療後の後片付けや、消毒、器具の滅菌、パック詰めなど、ここら辺は日本と同じです。

アメリカでも、歯科助手がカルテも作りますね。

■アメリカの歯科助手には資格がある

アメリカの歯科助手にはライセンスがあるので、資格のないDAが違法なことをさせられることはないです。

入れ歯の型どりとか、レントゲン撮影、テック作りとか、LDAがやります。子どものシーラントもLDAがやるので、DAはLDAのサポートをするだけです。

…アメリカに比べると、日本は違法業務ばっかりですね。

■アメリカはすべてデジタル化

アメリカの歯科医院は、電子化されているので、カルテはパソコンで作成・保存します。同意書や紹介状など、紙媒体のものも、スキャンしてパソコンで情報化・保存されます。そのため、基本的には紙で保存・保管されているものはありません。

日本ではいちいちカルテを探し出さなくてはなりませんでしたが、そういう作業は一切ありません。しかも紙のカルテがないと、職場のスペースが半端なく広いです。日本で働いていたときは、カルテが多すぎて休憩室を占領しており、スタッフ1人当たりに与えられるスペースは、マジで座布団1枚分でした。

■アメリカの歯科医院はお金がある

アメリカの歯科医院は、日本の歯科医院と比べてお金があります。

理由は、歯科保険制度のおかげ。

アメリカの歯科治療費が超高いのは有名ですね。患者さん側からみると「歯科は治療費が高い」=つまり歯科業界・保険から見ると「歯科は儲かる」仕組みです。

アメリカの歯科医院では、1人当たりの患者さんの単価が高いので、日本みたいに大量の患者さんを診なくても、日本よりもずっと稼ぐことができます。

私が日本で働いていた歯科医院は、超ケチだったので、滅菌パックはロールで安く買って、スタッフが切って1つ1つ作成する感じでした。

アメリカの歯科医院では、滅菌パックはシール付きの高いやつが使えます。サクションもプラスチックの使い捨てのものを使っています。

マスクもコロナの前は、患者さん1人ずつ、毎回新品マスクに替えていたそうです。今は「無駄遣いしないように」と言われますが、隠れて二枚重ねて使っています。午前と午後で替えてるし。

グローブもとにかく替え放題。もちろん、無駄遣いしているのがマネージャーや院長にバレたら怒られるんだろうけど。

エプロンではなく、使い捨てのガウンをスクラブの上から着て仕事しています。使い捨てのガウン、実はめっちゃ高いらしいです。コロナの影響でもっと高価に…。

職場にはいつもお菓子やジュース、カップラーメンがあって、自由に食べることができます。患者さんが来なければ、チョコレートをパクっと食べてリラックスできます。数ヵ月に1回、ピザパーティーで、院長がピザを買ってくれます。

■アメリカの歯科医師にはいい人も多い

私の歯科医師は、32歳の静かで優しい女性です。主にRCTとクラウン、CRを担当しています。まじで、いい人。基本的には怒りません。生理前はイライラして八つ当たりされることもあるけど(笑)日本の歯科医師(過去の院長)と比べたら、雲泥の差です。

また、私の院長(ボス)も、36歳の韓国系アメリカ人で、めっちゃ楽しくて面白い変人です。日本大好きで、かなりオタク気質。1日3~4時間の睡眠で十分だそう。患者さんとマリファナやマッシュルームの話を治療中にしちゃうような歯科医師です。

彼のおかげで、私はアメリカで歯科助手になることができました。院長には、本当に感謝しています。

一方で、他のオフィスの歯科医師は、スタッフからも患者さんからも、すこぶる評判が悪いです。マジで、評判悪い。「もうあのオフィスには行きたくない」と言って、私のオフィスに流れてくる患者さんが結構います。

その歯科医師は、20代後半のレズビアンの女性で、主に抜歯を担当しています。彼女は、自分の好きじゃないスタッフ、気に入らないスタッフのことは「無視」します。「ドクター、患者さんが待っています。」と声をかけても無視。

これは、実際に私の同僚が1回だけ応援でそのオフィスに行ったときに、されたことです。この話を聞いて、「絶対にそのオフィスに行きたくない」と思いました。

その歯科医師はみんなに嫌われていて、会社内でもちょっと問題なので、来月から院長がいるオフィスに異動のようです。

■アメリカの歯科医師は専門的で得意なことだけ治療する

日本では、基本的に1つの歯科医院で、1人~2人の歯科医師が治療の全般をこなします(私の歯科医院はそうでした)。たまに口腔外科・審美歯科・矯正歯科は専門医院がありますよね。

アメリカは、専門歯科なことが多いです。理由は、自分が得意な治療歯科しかやらない人、めんどうくさい治療はやりたくない人など…いろいろな理由です。

具体的に言うと、私の歯科医師は、メインはRCTです。私の会社は4つのオフィス(うち1つは働き手が足りず、閉まっている)あって、RCTを治療しているのは私のオフィスのみです。だから、他2つのオフィスに行った患者さんでRCTが必要な人は、わざわざ別の日に予約を取り直して、うちのオフィスへ来なくてはなりません。

1つのオフィスは車で5分の場所、もう1つは車で25分(高速道路の利用で)かかる場所にあります。

しかも、大臼歯のRCTは一切やらないので、奥歯でRCTが必要な場合は、完全に他の歯科医院(RCT専門歯科)に紹介状を書いて、患者さんを流していきます。(他の歯科医院に紹介状を書いたら、紹介料?として$400の支払いが待っています。アメリカやばいですよね。)

他にも、私のオフィスでは、EXTはやっていません。理由は、抜歯にはかなりの腕力が必要で、私の歯科医師は超小柄で細い女性だから。

歯槽膿漏でグラッグラの歯は、たまにEXTするって感じ。EXTだったら、会社内の別のオフィスで予約を取り直しです。私の歯科医師は、とてもいい人で患者さんから人気です。そのため、たまに患者さんが「抜歯してほしい」ってリクエストしてきます。

私のドクターは、一応断りますが「この歯ならできそうかな?」ってときはたま~に挑戦します。で、失敗。折れて根っこが残ったり、半分の歯が抜けないなんてことも…結局、他のオフィスに行ってもらって、抜歯を完全に終わらせてもらわなくてはならなくなります。過去1年間で3回くらいあったかな、そんな状況。なので、基本的には乳歯の抜歯のみ行っています。

私のボスは抜歯以外は治療しません。彼が言っていた理由は、「RCTとかいっぱい器具を使わなきゃならなくて面倒くさいから嫌い。抜歯はポンポン抜いていくだけだから簡単で楽で楽しいから」って。まじかー。

■アメリカの歯科医院は保険会社と提携している

患者さんは、自分が加入している歯科保険を扱っている歯科医院以外には、行けません(行っても自費になってしまうので超高額、保険の意味なし)。

もし患者さんが加入している保険会社と、うちの歯科医院が提携していなければ、保険を適用させることができません。患者さんは、自分の加入している歯科保険会社に電話して、どこの歯科医院に行けばいいか聞かなくてはなりません。

つまり、自分の家の近くに通院できる歯科医院がない可能性もあります。また、自分の行きたい歯科医院や、便利な立地の歯科医院に行けないのです。

たまに、「片道2時間も運転してきた」なんて患者さんもいます。(さすがにもうちょい近い場所で見つけられるでしょ…って思うけど)。日本は全国どこでも、どの歯科医院でも、いつでも行けますね。

■アメリカで歯科助手になると、同僚が友達・仲間になる

アメリカで働くと、他の従業員とめっちゃ仲良くなります。年齢も国籍も関係ありません。私の職場にはフィリピン人、マン族(東南アジア系のアメリカ人)、インド人がいます。みんな仲良しです。

天気が良ければ昼休みに散歩に行ったり、仕事中に一緒にスクワットしたり、ネイルしてあげたり…。私はバスで通勤していますが、家まで車で送ってもらうことが結構あります。

■アメリカで歯科助手は医療従事者で割引される

アメリカで歯科助手になると、医療従事者というくくりに入れます。そのため、顔写真入りの証明を持っていれば、靴屋さんで15%オフになったり、レーシックが$900オフになったり、コロナワクチンを優先的に接種できたりします。

1年前のコロナ期間中には、バスが無料だったり、タコベルが半額で買えるなど、いろいろ特典がありました。

私の会社の場合、勤務先の歯科医院で治療を受ければ、本人、家族、友人を含め、診療代が半額になります。

■アメリカでは救える歯も救えない。お金が全て。

アメリカの歯科保険は、たとえ加入していても、大臼歯のRCTを保険でカバーしているプランはまれです。(たぶん保険料が超高い。)大臼歯でRCTが必要な患者さんはRCT/crownで合計25万円を支払って、1本の歯を救うか、抜歯/部分入れ歯(保険適用)かのどちらかを選択しなくてはなりません。

20代で入れ歯の人、マジで多いです。日本なら自費でも1万円くらいでRCTと銀の被せ物ができるのに…っていつも思いながら、悲しくなります。

アメリカでお金がなければ、歯を救うことはできません。

■アメリカで歯科助手をする1日の流れ

7:00 起床
8:05 自宅を出る(バス停まで徒歩5分)
8:14 バスに乗る(乗車時間20分)
8:40 職場到着(治療の準備)
9:00 診療開始(私はRCT補助がメイン)
13:00 ランチ
14:00 診療開始
17:00 仕事終了
17:20 バスに乗る
17:50 帰宅
夏は、ディスクゴルフやサイクリング、カヌー、ハイキングをしたり、映画を観たり、友だちと会ったりして21時くらいまで過ごす。
22:00 睡眠

私はバスで通勤しています。バスの31日利用券($90)を購入して使っています。

これを月曜~金曜で繰り返しています。

私は基本的にRCT,クラウンをメインに治療補助に入ります。治療時間は1時間ごとになっているので、RCTが1日フルで入っていれば、7人の患者さんを診ることにります。患者さんがキャンセルになって、時間があるときはLDAの患者さんを手伝います。なので、私は大体、1日に10人ほどの患者さんを担当する感じです。

一方で、LDAは、入れ歯の型どりや、歯科相談、緊急患者などをメインに対応しており、患者1人につき30分の診療時間です。そのため、LDAは私の倍の患者人数を対応しています。1人1人にカルテを作って、むし歯を打ち込んで…本当に大変そうです。

私は彼女のポジションになりたくないです(笑)

でも、LDAの患者さんがキャンセルで全然来ないときは、めっちゃ暇なのに、DAの仕事は手伝ってくれません。

私の職場には、ユニット4台に対して、歯科医師1人、デンタルセラピスト1人、歯科衛生士1人、LDA1人、DA4人、歯科受付1人、マネージャー1人がいます。1日多い日で、合計45人くらいの患者さんを診療します(←45人はマジで1日中忙しいです)。

でも、ミネソタなので、冬の超寒い日や雪の日には、キャンセルが多くて1日中ヒマです。

※デンタルセラピストは、歯科医師の下で働く人のことで、ミネソタ州で数年前に始まったようです。今のところ、ミネソタ州限定らしい。CRと乳歯の抜歯・RCTを担当します。

お昼は基本的にサンドイッチを持っていきます。特に夏場の日が長い期間は、とにかく外で遊んでいるので、帰宅が21時過ぎとかになります。

5分でサンドイッチを作って明日に備えます。週末はキャンプ、カヌーで楽しみます。

3.アメリカで歯科助手になって大変なこと。やっぱりお給料は低め…。

アメリカでDAとして働くうえで、私が「大変だなぁ…」と思うことを書きます。

■アメリカの歯式が違う

日本では歯式が1~8番で、上下左右で分かれていますよね。アメリカの歯式は1~32番なので、覚えるのが本当に大変です。歯科医師もたまに言い間違えたりするくらい、ややこしいです。

私は未だに、瞬時に判断できないことが多いです。

■英語の壁

基本的には患者さんが優しいので、私のつたない英語でも理解してくれます。

でも、たまに嫌味なおじさん・おばさんだと質問攻めにあいます。質問内容が難しいときや、わからない英語を言われたときは困ります。大体内容はわかりますし、頭の中では理解しているのですが、英語でうまく説明できないときは「あんた本当にこの仕事してるの?」みたいな態度をされます。

まじでむかつく。そういう場合は、LDAに助けを求めて対応してもらいます。

英語力をあげるには、とにかく英会話をたくさんすることです。

おすすめのオンライン英会話に関して、無料あり:初心者におすすめのオンライン英会話と講師の選び方。で詳しく解説しています。よかったらご覧ください。

■すぐに仕事を覚えないとすぐクビになる。

未経験でDAになっても、入社後1ヵ月くらいで大体の仕事内容や流れを覚えなければ、普通にクビになります。

私は1年間働いてきましたが、「覚えることが多すぎて、覚えられなくてクビになった子」、「覚えることが多すぎて、仕事が嫌で辞めた子」合計で7人以上見てきました。

消えていった子が多すぎて、いちいち覚えていません。1週間で辞めた子も2人いました。(年齢層としては19~33歳くらいでした。)

日本の歯科助手も同じですが、アメリカでも、勉強しない新人は仕事を覚えられず、他のスタッフから陰で言われてしまいます。日本よりアメリカの方が、仕事を獲得して、働き続けるのは難しいと感じます。

マジで、アメリカで仕事を覚えられないDAは、すぐに、簡単にクビになります。

それなのに、私の歯科医院には、新人教育のシステムはありません。たぶん、アメリカだと「未経験のDAを一から教えていく歯科医院」は、ほぼないと思われます。アメリカは実力社会ですので。

自分で超勉強して、質問しまくって仕事を覚えたり、治療内容を理解しないといけません。私は入社してから、知らない英語や歯科用語は必死で覚え、一度出てきたら、次のカルテで使えるようにしていました。

そのくらい本気じゃないと、一瞬で仕事を失うからです。

■アメリカで未経験で歯科助手になる子が、マジで努力しない

未経験でDAになって入社してきた子は、歯科助手の仕事をナメている子が多いです。「スーパーのレジで働いていた時は、1週間で仕事を覚えたのに…私は本当は能力が高いんだよ?」って、入社1ヵ月の新人DAに言われたときには、笑ってしまいました。スーパーのレジ打ちと、歯科業界の仕事を一緒にしてはいけません。

スタッフが職場で新人DAに教えても、誰もメモしません。なので、教えても教えても、同じことを何度も聞いてくるし、同じミスを繰り返すので、ぶっちゃけもう教えたくありません。

また、アメリカ人は自信家が多いので、できないことも「できる」というので、本当に困ります。

入社してもうすぐ1年になるDAも、歯の病気や被せ物の知識はゼロに近いです。「家で独学しな!」って言っても、「勉強してるよ」って言ってきます。よくよく聞いてみると、歯科学校の勉強(化学や数学)をしているとのこと。

もちろん、LDAや歯科衛生士になるには、その学校の勉強が大事なのはわかりますが、それではDAの仕事に必要な歯の知識は学べません。

もっとお給料を上げてほしいなら、家で独学で歯についてもっと学ぶべきです。私の歯科医師は、DAがマジで勉強しないので、カルテのミスや治療アシストの下手さに対して怒っています。覚えられないなら、メモって勉強しろ!って感じです。

■アメリカでは、ライセンスがある人は働かない

アメリカでは、学校へ行ってライセンスを取った人ほど、お給料が高くなり、働かなくていい傾向にあるようです。私の職場の歯科衛生士とLDAは、バックサイドの器具滅菌やパック詰め、在庫管理や段ボールの片づけなど、雑務はほぼやりません。

特に歯科衛生士は、自分の患者さんが来なければ、椅子に座ってスマホをいじっていたり、誰かと電話したりしています。いくら他のスタッフが忙しくても、知らんぷりです。

LDAも、DAに指示ばかりして、自分の患者さんなのにDAに押し付けてきます。怠け者の彼らですが、働いていなくても、サボっていても、なにも言われません。理由はライセンスを持っているから。謎ですよね。お給料が高いうえに、仕事でサボっていても怒られない。

理由はライセンスを持っているから。

「…は?」って感じですが、アメリカではこういう習慣がどこの業界でも当たり前だそうです。DAが勤務中に座っていたり、スマホをいじっていると、マネージャーに「働け」って注意されます。

マネージャーも、ライセンスを持っている人には逆らいづらいようですね。

なので、当然DAの仕事量はもっと多くなります。怠けている人の半分のお給料ももらっていないのに、DAの仕事量は2倍、3倍です。

歯科衛生士やLDAを目指すDAたちは「いつかあのポジションになってお金をたくさん稼いでやる!」って気持ちで頑張っているようです。

■片づけを知らないアメリカの歯科助手たち

アメリカの歯科医院では、スタッフたちが「やったことはやりっぱなし」なことが多いです。LDAが石こうをついだ後とか、マジでぐちゃぐちゃだし、石こうでべちゃべちゃです。

他のスタッフの尻ぬぐいをしなくてはならないので、イライラすることも多いです。ゴミ箱に投げ入れたゴミも、外れたらそのまま。ゴミ箱周辺はゴミだらけです。

などなど、色々大変なことが多いですが、DAのお給料はライセンスがなければ高いわけではありません。

4.アメリカで歯科助手のお給料でも、1年間で200万円貯金した話。

4.アメリカで歯科助手のお給料でも、1年間で200万円貯金した話

アメリカで歯科助手の仕事を得て、2021年3月時点で、ちょうど1年が経ちました。

この1年、夫婦で協力してめちゃくちゃ貯金しました。1年間で、合計$20,000(日本円で200万円くらい)貯めました。コロナの影響もあり、レストランやバーには行かず、代わりに毎週末ひたすらキャンプやカヌーと言った感じで、お金を使わずにアメリカを満喫しました。

基本的には夫の収入で生活。私の収入はほぼ貯金へ。当時、夫は時給$19で働いていて、奨学金返済が300万円以上。月々$500返済しながらの生活です。アメリカ政府からの補助金や、私の会社からのコロナのボーナスもあり、結果として200万円が貯まりました。

私たちはミネソタ州セントポールに住んでいます。月$900のアパート暮らしで、猫を1匹飼っています。車は夫婦で1台所有。家の家具は、道端でタダで拾うか、家族や友人からタダでもらいました。食費は、月$200~300。

必要なものは高価でも買いますが、不要なものは買いません。ネパール旅行をきっかけに、服に興味がなくなったので、リサイクルショップで必要な服だけを買う感じです。(過去1年、ほぼ買っていない)

あと、私はレーシック($4000)を受けました。もうコンタクトも眼鏡も不要なので、そこも節約できているかな。アメリカでは、レストランとバーでの外食がめちゃくちゃお金がかかるので、外食費を抑えると、めちゃくちゃ貯金しやすいです。

正直、こんなに簡単に1年で貯金できるとは思っていませんでした。来年は仕事を辞めて、イエローストーンで仕事したいと考えています。

■アメリカで歯科助手がお給料を上げる方法

歯科医院で働いていると、他のスタッフから、色々な情報を教えてもらうことができます。

「アメリカで歯科助手になって、お給料をあげたい!」と思うなら、方法は以下の通りです。

歯科助手としてのスキル・知識がある、努力しづつけることが前提条件です。

①歯科助手になって、会社で信頼を築く

②アメリカの矯正歯科で歯科助手になる

③アメリカのRCT専門歯科で歯科助手になる

④アメリカの口腔外科で歯科助手になる

⑤プライベートホスピタルの中の歯科医院で歯科助手になる

⑥LDAになるために、学校に通い、ライセンスを取る

以下で軽く説明していきますね。

①歯科助手になって、会社で信頼を築く。

アメリカの歯科医院で、日本人歯科助手が信頼を築くのは結構簡単だと思います。

理由は、他のスタッフがだらしない場合が多いから。時間を守らない人、約束を守らない人、嘘をつく人、怠ける人、勉強しない人などなど、日本人からしたら「え!」って思うような人がたくさん働いています。

そんな中で真面目に働いていれば、会社からの信頼は超厚くなります。私の場合は、3ヵ月くらいで頼りにされるようになりました。

②アメリカの矯正歯科で歯科助手になる

矯正歯科の知識や歯科助手としてのスキルがあるなら、一般歯科より矯正歯科の方が基本給がそもそも多いです。なぜなら、患者さん1人当たりの単価が高いから。日本でも矯正って、保険がきかないので高いですよね。

アメリカでも100万円くらい普通にかかります。患者さんの数が少なくても、儲かる歯科ビジネスです。アメリカの文化として、「歯並びがきれいな方がいい」という歯科への意識がものすごく高いので、お金がかかっても、矯正をするアメリカ人がたくさんいます。

③アメリカのRCT専門歯科で歯科助手になる

アメリカの歯科医院は、専門領域ごとに分かれていることが多いです。私の歯科医師は、大臼歯のRCTはやらないため、大臼歯でRCTが必要な患者さんには、紹介状を書きます。

RCT専門歯科も、アメリカでは儲かるビジネスです。歯科医師によっては1本の歯のRCTに対して、1時間~3時間とか治療時間をかける人がいるそうです。(日本では考えられませんが。)

患者さんも大変だし、暇なので、天井に大きなテレビが埋め込んであって、ヘッドフォンを使いつつ、好きな映画や番組を見れるそうです。RCT1本に対して15万円くらいかかるので、歯科医院自体が儲かりやすい。なので、スタッフのお給料もいい、って感じです。専門知識とスキル、経験がないと仕事を得るのは難しそうですね。

④アメリカの口腔外科で歯科助手になる

アメリカでは口腔外科ももうかります。なので、ライセンスがなくても歯科助手のお給料が高いようです。ライセンスがなくても$24からスタートの歯科医院もあると聞きました。でも、外科なので、血が平気な人じゃないと、グロくて大変そう。私には無理です。

⑤プライベートホスピタルの中の歯科医院で歯科助手になる

私立の大病院の中に入っている歯科医院に勤務すると、ライセンスがなくても$24くらいからスタートできます。プライベートホスピタルは、独自の保険を持っているので、診療金額を自由に設定できるからだそう。

つまり、診療代が高額で、お金持ちの人だけを診察するので、超儲かる仕組みだそう。

私の職場のマネージャーが面接を受けて、合格しましたが、断ったそうです。当時、彼女が未経験でDAになって1年も経っていないころの話です。$14くらいで働いていて、$24の仕事を断った理由は、今の職場にいる彼と恋に落ちていたから。

⑥LDAになるために、学校に通い、ライセンスを取る

アメリカで歯科助手としてお給料をあげたいなら、学校へ通ってライセンスを取るのが1番の近道です。もちろん、学費もかかるし、ライセンス取得まで年数もかかります。しかし、ライセンスがあれば、仕事も見つけやすいし、お給料も高くなります。

歯科助手のライセンスは、他の州でも使えます。(州によって更新料とかがかかるようです。)

いかがでしたか?アメリカで歯科助手として働くなら、基本的な英語力は必須です。英会話ができれば、歯科医師や他のスタッフとももっと仲良くなれます。患者さんとも楽しくコミュニケーションが取れます。英会話の練習も頑張りましょう。

■コメントや質問がある方は、私のSNSにダイレクトメッセージをください(^^♪ 
(※時差があるので、3日以内に返信するように心がけています。)

ツイッター
インスタグラム
YouTube
[email protected]
(EメールでもOKですが、私からの返信が迷惑メールに入ってしまうようなので、要注意。)

こんな記事もおすすめです。