• 投稿の最終変更日:7月 11, 2023
退職代行を使われたら会社は従うのみ!職場環境を見直すべき。

退職代行を使われたら会社は従うのみ!職場環境を見直すべき。

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退職代行が気になる人「退職代行を使って、仕事を辞めようか考え中だけど…。実際に退職代行で社員に辞められた会社側は、どんな感じの対応になるの?退職代行って、本当に使って大丈夫なの?」

こういった疑問に答えます。

✓もくじ

1.弁護士や労働組合の退職代行を使われたら、会社は従うしかない。

2.社員に退職代行を使われたときって、会社はどんな感じになるの?

3.退職代行を使われた会社がすべきこと

4.退職代行を使われたら、会社の労働環境を見直すべきである。

この記事を書いている私は、アメリカ在住歴3年。現在は、ミネソタ州レッドウィングに住んでいます。

ホテルの清掃員として、パートで働いています。

現在31歳。過去10年で11個の仕事を経験しました。

日本とアメリカ、アルバイト~正社員などもすべて含めています。

超ブラック企業(歯科医院)に勤務して、辞めるのに1年以上かかった経験もあります。

大卒後なった小学校教員、転職した歯科助手(超ブラック)のときと、2回もうつになりました。

退職代行に関して、実体験・ネットの調査に基づいて解説します。

1.弁護士や労働組合の退職代行を使われたら、会社は従うしかない。

1.弁護士や労働組合の退職代行を使われたら、会社は従うしかない。

近年、よく耳にすることが増えた「退職代行サービス」について解説していきます。

■退職代行とは?

退職代行とは、本人に代わって第三者が職場に退職の意向を伝える、というサービスです。

職場に行くこともなく、社員に会う必要もない、最短で即日退職も可能です。

2017年以降に浸透し、現在では思っている以上の人が利用して退職しています。

■体験談:退職代行を使わなかったので、辞めるのに1年以上かかった話。

私は退職代行を利用せずに、歯科助手を辞めました(退職代行が有名になる前だったので)。

半年以上前に退職の意向を伝えたのに受理されず、結局、退職日を迎えるまでに1年2か月もかかりました。

退職の意向を伝えて以降、院長からのいびりやいじめ、嫌がらせに耐える日々…。

2年4か月間働いた中で、有休消化0日です。

ボーナスも出ませんでした。本当に最低最悪な職場でした。

退職代行サービスを知っていれば、うつにならずに、メンタル削られずに、すんなりと辞めることができたんだろうなぁ~…と思います。

「退職」って、職場に伝えるのにも勇気がいるし、人生の中でもかなり大きな決断ですよね。

「あなた自身」が退職代行サービスの利用を必要だと感じたら、使うべきです。

■退職代行を使われたら、従うしかない

退職代行を使って従業員が辞めた場合、会社はその事実を受け入れるほかに、なすすべはありません。

無理やり引き留めたり、おどして働かせるようなことをしたりしたら、労働法違反になります。

腹いせに裁判を起こしたところで、時間・労力・お金は、たいてい裁判の結果に釣り合わないので、訴訟を起こすような企業は少ないと言えるでしょう。

✓退職代行の利用者は、ブラック企業じゃない限り大丈夫そう

退職代行を利用する人にとっては、「本当に辞められるのか?」が一番気になるところ。

超変なブラック企業じゃない限り、安心していいでしょう。

もちろん、依頼する退職代行業者にもよります。

✓ブラック企業に勤めている人は、弁護士の退職代行サービスがおすすめ

ブラック企業に勤めていて、会社とモメそうな可能性がある場合は、弁護士が行っている退職代行を利用すれば確実です。

※退職の拒否は、労働基準法第五条における「強制労働」に当たります。ブラック企業でも、法律違反はできません。弁護士や労働局に指摘されたらアウトです。

■退職代行を使われても、有期雇用の場合は例外。

委託業務や有期雇用の場合は、ちょっと特殊です。

委託業務や有期雇用には、そもそも「退職」という概念が当てはまりません。

なので、雇用期間の終了日を迎えるまで、基本的に仕事を辞めることはできません。
第628条
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。

「例外」とはいえ、仕事によるパワハラや精神疾患などがある場合は、やむを得ない事情とみなされ、委託業務でも有期雇用でも普通に辞めることができます。

退職代行を利用するなら、弁護士が行っているサービスを選びましょう。

↑弁護士法人みやびの評判・口コミを知りたい人

2.社員に退職代行を使われたときって、会社はどんな感じになるの?

2.社員に退職代行を使われたときって、会社はどんな感じになるの?

「実際に退職代行サービスを使われた職場は、どんな感じになるの?」って気になる人もいるのではないでしょうか?

退職代行を使うまでは、本当に退職できるのか不安ですよね。

■退職代行を使われたら、受け入れるしかない

退職代行を使って社員が辞めた場合、会社側は断ることはできません。

連絡が入れば、もちろん職場は「え?」ってなります。

が、後日、本人から送られてくる退職届などの書類を受理し、淡々と手続きを進めるしかないのです。

職場に迷惑がかかろうと、もうあなたには関係ないことです。

特に精神的に病んでいる人や、辛すぎて職場に行けない人などは、「会社に迷惑がかかるかも…」なんてことは心配せず、自分の健康・幸せを優先させましょう。

退職代行サービスの利用は、バックレるよりも、全然いい仕事の辞め方です。

■退職代行を使われたら、法律がすべて

たとえ、会社側が退職代行業者に反論したとしても、法律を盾に対応されるだけです。

すべての労働者は法律で守られているため、会社が駄々をこねてもまさに「のれんに腕押し」状態です。

退職代行の利用者は、安心して代行を任せましょう。

■退職代行を使われたあとも、会社は普通に回っていく

従業員が急に辞めたら、会社はもちろん困ります。

普段から人手が足りないような職場であれば、さらに忙しさが増します。

が、退職代行を使われたからと言って、残されたスタッフの作業が止まることはありません。

職場は、今できることを淡々と進める以外に方法はなく、辞めてしまった人を呼び戻すことはできないのです。

■退職代行業者によって、連絡方法は異なる

退職代行業者によって、会社への連絡方法は異なるようです。

基本的には、退職代行の担当者が、あなたの会社に電話をすることが多いです。

弁護士が行っている退職代行の場合は、FAXによる一方的な通達になることも…。

たとえFAXでも、弁護士からの連絡であれば、有無を言わずに従うしかありません。

もちろん、会社は本人確認のためにFAXを送ってきた弁護士に電話をかけるので、上司は担当弁護士と話すことになります。

■退職代行が会社に入れる連絡内容は?

・該当労働者は、本日から出勤できないこと

・有休消化したうえで、退職日を調整したいこと

・退職関係の書類は後日、本人が会社宛てに郵送すること

・連絡は本人ではなく、退職代行を通してほしいこと

・退職により業務に支障をきたす場合でも、本人には連絡しないこと

・離職票や雇用保険被保険者証、年金手帳などは早急に本人に郵送すること

などが主な連絡事項です。

会社からしたら、突然の通知でびっくりしますよね。当然です。

でも、退職代行サービスがこんなにも普及している理由は、「労働者が退職の意向を伝えられない(退職届を受理しない)ような状況、職場環境を作り出している職場の落ち度」なのです。

■退職代行を使う前に、退職者ができる最低限のこと

・引継ぎメモの作成

・デスクの整理

・貸与品の返却

・有休残り日数の確認

・転職エージェント・サイトに登録

以下でサクッと解説します。

■退職代行を使って辞めても、引継ぎのメモやノートを作ればいい。

「引継ぎ」に関しては、退職者の責任です。

引継ぎなしで辞める人も多いようですが、辞める前に引継ぎに関するメモ、ノートやパワポなどを作っておくといいでしょう。

簡単な内容でも、ないよりかはマシです。

■退職代行を使って辞める前に、デスクの整理をしよう

退職代行サービスを使うと決めたら「もう、会社には行かないんだ」と考えていいでしょう。

できる限りの私物を持ち帰ってきたり、デスクの整理整頓をしたり、不要なものの処分などを済ませておくと、職場に残されたほかのスタッフへの負担が減るでしょう。

■退職代行を使う前に、貸与品の返却をしておく

退職代行を使う前に、あらかじめ職場から貸し出されているものを返却しておくといいでしょう。

特に大きくて重たいもの(パソコンなど)は、退職代行を使って辞めたあとに、郵送で送り返す手間やお金を省(はぶ)けます。

■退職代行を使う前に、有休の残り日数を必ず確認

有休が何日残っているかの確認は、絶対にしておきましょう。

これは会社のためではなく、退職代行を使って辞める、あなたのためです。

■退職代行を使う前に転職エージェント・サイトに登録する

転職エージェントや転職サイトに登録しておくことで、自分に合った職場が見つかりやすくなったり、退職日を決めるのに都合がよくなったりします。

ブラック企業勤務の人や、職場から過度な引き留めに合っている人は、次の仕事が決まっていれば、退職代行を使ってあっさり辞められることもあります。

✓転職エージェントとは?

転職エージェントでは、自分の転職をサポートしてくれる担当者がついて、自分に合った転職先を紹介してくれます。

✓転職サイトとは?

企業の求人情報を見て、自分で探します。

とりあえず無料で登録して、求人情報をゲットするだけっていう使い方もOK。

3.退職代行を使われた会社がすべきこと

3.退職代行を使われた会社がすべきこと

退職代行サービスを使われたからと言って、会社側が下手に動いても、いいことは1つもありません。

結果的には「労働法違反」になったり、会社の評判を落とすことになったりしてしまいます。

■退職代行を使われた事実を、素直に受け入れる

退職代行を使って辞められたら、会社としては「なにもできることはない」と考えていいでしょう。

素直に退職届を受理して、退職の手続きを進めましょう。

万が一、退職の意向を拒否したら法律上の労働者の権利(民法第627条)に反します。

また拒否したところで、その社員は絶対に会社には戻ってこないのも明白です。

第627条
  1. 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。

退職代行業者や弁護士にキレても、意味がありません。

■退職代行を使ったことの事実確認

退職代行からの通知がFAXだった場合は、会社は本人確認のために連絡をしてきた退職代行に電話をします。

本人からの依頼だと確認したところで、退職代行を利用した退職が「事実」としてのしかかります。

※退職代行サービスによっては、FAXではなく電話で通達することもあります。

■退職代行を使った従業員に圧力をかけないようにする

退職代行を使われたからと言って、本人に何度も連絡をかけて精神的に追い込んでしまわないようにしましょう。

■有給休暇の消化に対応する

法律上、退職日まで残っている有休を消化することは、当然の権利です。

有休消化に対応しないのは、さらなるトラブルや会社の評判低下、ほかの社員からの不信感を招きます。

■給料や未払い金を支払わないのはNG

会社側は、たとえその場しのぎでごまかして、給料や未払い金を支払わないという行為はしてはいけません。

雇用主は労働者に対して、給与を支払う義務があります。

また、本来の支払予定日から3年間は、労働者が退職後であっても請求できるように定められています。

■本当に退職代行を使ったのか、本人確認を無理に求めない

退職代行を使って退職したがっているのが、本当に本人なのか…?

その事実を突き止めるために、その家族に連絡を入れたり、家に出向いたりするのは、会社の評判を下げるだけなので絶対にやめた方がいいです。

実家にたくさん連絡をしたり、家まで押しかけてくるような状況では、家族にも「あんな変な会社、辞めてよかったんだよ」って言われるでしょう。

■体験談:退職代行を使わずに教員を辞めたとき、上司が家まで来た話。

退職代行を使ったわけではありませんが、小学校教員を辞めたとき、副校長先生が私のアパートまで来ました。

すでにアパートを引き払い、実家に戻った後だったので直接は会っていません。

が、後日電話も来て「アパートまで行ったんだけど、会えなかった」と言われました。さすがにやりすぎですよね…。

退職代行を使えば、本人に直接電話をしないようにお願いしてくれるので、家まで押しかけてくるなんてこともないでしょう。

4.退職代行を使われたら、会社の労働環境を見直すべきである。

4.退職代行を使われたら、会社の労働環境を見直すべきである。

退職代行を使われてしまった会社は、今後二度と退職代行で辞める社員が出ないように改善を務めるべきです。

■退職代行サービスの費用の相場は、安くない。

退職代行サービスは、利用するのに3万~5万円くらいかかります。

決して安くはない金額です。

それにもかかわらず、「お金を払ってまで辞めたい、と思うような職場だったんだな」と、退職代行を使われた会社は反省しないといけません。

「辞めたい」と言えない環境だった事実を受け入れ、改善しましょう。

■退職代行を使われた会社には、何かしらの原因がある

退職代行を使わないと辞められないような会社は、必ず何かしらの問題があります。

人間関係がギクシャクしていたり、社内のコミュニケーションが取れていなかったり、人手不足すぎてスタッフへの負担が過度だったり…。

「辞めたい」と言い出せない状況を作り出しているのは、会社の落ち度です。

また、退職願を提出したにも関わらず、それを拒否したり過度に引き留めたり…もはやブラック企業です。

こういった状況では退職代行を使って辞めるのは、労働者にとって「正当な辞め方」といえます。

■退職代行を使われた会社がすべき改善

・社内の労働環境を見直し、改善

・上司や部下との信頼関係を築く

・ハラスメント撲滅

・社員とのコミュニケーションを増やす

・「長く働きたい」と思えるような労働条件

従業員が「人間関係も良好だし、労働条件も悪くない。このまま長く、この職場で働きたいな~。」と思えるような職場の環境作りに務めましょう。

以上、参考になればうれしいです。

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