• 投稿の最終変更日:8月 24, 2022
アメリカのキャンプ場の設備・予約方法を解説【キャンプスタイルも色々】

アメリカのキャンプ場の設備・予約方法を解説【キャンプスタイルも色々】

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アメリカでキャンプがしたい人「アメリカでキャンプがしてみたいなぁ...。アメリカにはキャンプ場がたくさんありそうだけど、アメリカでキャンプってどうやってするんだろう?日本のキャンプ場との違いってあるのかな?アメリカは広いから、場所によってもキャンプ場も違うのかな? アメリカのキャンプ場の予約の方法とか、料金、利用方法とか、設備や注意点とか、いろいろ知りたいです。」

こういった疑問に答えます。

✓もくじ

1.アメリカのキャンプ場ってどんな感じ?【キャンプスタイルもいろいろ】

2.アメリカのキャンプ場の設備とは?【場所によって全然違う】

3.アメリカのキャンプ場の予約方法を解説【半年前予約・早い者勝ち】

4.アメリカのキャンプ場利用の注意点【自然保護が大前提】

この記事を書いている私は、アメリカ在住歴2年。現在はミネソタ州在住で、週末はキャンプでアメリカの大自然を満喫しています。夫は、キャンプギークなアメリカ人・アダムです。

アメリカのキャンプ場の情報に関して、実体験に基づいて解説します。

1.アメリカのキャンプ場ってどんな感じ?【キャンプスタイルもいろいろ】

1.アメリカのキャンプ場ってどんな感じ?【キャンプスタイルもいろいろ】
結論として、アメリカでキャンプするなら、ミッドウェスト(ミネソタ州周辺)がおすすめです。

なぜかというと、私がミネソタ州に住んでいて、湖畔でのキャンプを楽しんでいるから。

ミネソタ州、ウィスコンシン州には何万もの湖があるからです。ミッドウェストなら、カヌーでのキャンプも簡単に楽しむことができます。

もちろん、グランドキャニオンでのキャンプはもっとすごいんだろうけど、数年待ちの予約が必須です。

■アメリカのキャンプ場は「キャンプグラウンド」という

・「キャンプ場」のこと

英語で「Camp ground(キャンプ・グラウンド)」と言います。

・テントを張る場所のこと

1番、2番とか番号がついている、テントを張る場所を「Campsite(キャンプサイト)」と言います。

グーグルマップでキャンプ場を検索するときは、「Camp ground」と打ち込めば、キャンプ場が出てきます。ちなみに、総合案内所は「Visiter Center(ビジターセンター)」です。

■体験談①:私がアメリカで毎週、キャンプ場を利用していた話。

■体験談①:私がアメリカで毎週、キャンプ場を利用していた話。
具体的なお話をすると、2020年はコロナの影響もあり、天気のいい週末はほぼすべてキャンプをして過ごしました。

カーキャンプも、カヌーキャンプも、ハイキングキャンプもしました。冬も雪で氷点下の中、クリスマスの日にキャンプをしていました。

ミネソタ州の州立公園や、州立森林公園にはほとんど行った感じです。

インターナショナル・フォールズという、カナダとの国境まで片道5~6時間かけて行って、キャンプもしました。ほぼ毎回カヌーを持っていきました。

私たちがキャンプでやることは、カヌー、キャンプファイヤー、お酒、音楽、ハイキングがメインです。

食事は二の次、というスタイルです。シャワーは使いません。

■アメリカのキャンプ場の種類・キャンプスタイル

アメリカのキャンプ場を解説していきます。アメリカなので、まじでいろんなスタイルがあります。

大きく分けて、以下のとおりです。

・国立公園(National Park)

・州立公園(State Park)

・州立森林公園(States Forest)

・KOA(ケーオーエー)

・Yogi Bear’s Jellystone(ヨギ・ベアーズ・ジェリーストーン)

・RV Park

・プライベート・キャンプ場

・ガイドキャンピングツアー(乗馬やラフティングなど)

・アメリカ・ミネソタ北部と、カナダの「Boundry Waters(バウンダリーウォーターズ)」キャンプ

それでは、それぞれくわしく解説していきます。

■国立公園(National Park)

■国立公園(National Park)
1872年に世界で初めて成立した、国が管理する公園です。
アメリカの「ナショナルパーク」はマジで壮大な自然が体感できる場所です。アメリカらしく、大自然を、大自然のまま保存している感じです。

有名なものとしては、カリフォルニアにあるヨセミテ国立公園(Yosemite National Park)や、レッドウッド国立公園(Redwood National and State Parks)です。

ワイオミング州にある、イエローストーン国立公園(Yellowstone National Park)も有名ですね。

私はまだ行ったことがないので、いつか行くのが夢です。

あとはアリゾナ州にある、グランド・キャニオン国立公園(Grand Canyon National Park)やユタ州にあるザイオン国立公園(Zion National Park)とかも大人気のナショナルパーク。

こちらは、2019年の夏に行きました。最高でした。

■州立公園(State Park)

■州立公園(State Park)

アメリカの州が管理している公園です。

国立公園よりも、規模が小さいものです。とはいえ、アメリカなので、日本とは比べものにならない大自然を楽しむことができます。

ハイキングコースがあったり、キャンプ場があったり、シャワーや水洗トイレ完備の場所もあります。キャンプする場合には、予約制が多いです。

■州立森林公園(States Forest)

森林がメインです。キャンプ場がある場合は、利用料金を支払います。

ミネソタ州の場合、キャンプ場がない場合でも、州立森林公園内であれば、どこでもテントを張ってキャンプしていいそうです。自分でファイヤーピットを作れば、キャンプファイヤーもOK!

キャンプ場がある州立森林公園もあれば、ないものもあります。

キャンプ場がない場合は、「本当に森だけ」って感じです(勝手にキャンプしてOK)。

■KOA(ケーオーエー)

アメリカ最大級ともいえる、チェーンのキャンプ場。ファミリー向けでのキャンプ場です。アメリカ国内のいろんなところにあります。

■Yogi Bear’s Jellystone(ヨギ・ベアーズ・ジェリーストーン)

こちらもアメリカで大きなチェーンのキャンプ場を経営する会社です。KOAに比べて、もっと子ども向け。子どもが楽しめる、遊べる場やアスレチックなどが用意されています。テントキャンプ、RV、RVレンタル、キャビンでの宿泊利用ができます。

■RV Park

■アメリカのキャンプ場の種類・キャンプスタイル
RVやキャンピングカー、ポップアップを持っている人が利用するキャンプ場です。

RV専用なので、テントだけでキャンプする場合は、テントサイトを利用します。

ちなみに、RVとは「移動式の家」です。

RVパークには、RVに接続できるように、水道や電気のコードやホースがあります。キャンプサイトの利用料は高くなります。

発電機を持っている場合は、自家発電できるので、楽です。水も、RVのタンク自体が大きいので、週末のみのキャンプなら給水なしでいけます。

また、RV専用のトイレの下水処理ができる場所があるので、必要になったら、簡単に定期的に処理できます。利用は、無料だったり、$10だったり…。

また、数カ月単位で、RVパークに住むことも可能です。

リタイヤ生活を送る老夫婦がRVパークに住んでいることが多いですね。長期滞在する場合は、年齢制限があるところも。特にアリゾナ州とかは、暑いのでお年寄りが集まってきます。なので、65歳以上じゃないと、数ヵ月単位での利用はダメ、とか。

■プライベート・キャンプ場

プライベートキャンプ場(私営キャンプ場)は、個人経営のキャンプ場です。

もちろん、ライセンスとかを取得しないとできないんだと思いますが。アメリカだとプライベートキャンプ場をよく見かけます。

■ガイドキャンピングツアー(乗馬やラフティングなど)

ツアーに申し込んで、ガイド付きでキャンプをするスタイルです。乗馬でのキャンプや、ラフティングのキャンプとか、いろいろあります。

乗馬のキャンプは、馬に乗ってキャンプサイトまで行って、キャンプします。キャンプ中も暇なときに馬に乗って散歩もできます。

ラフティングでキャンプでは、ラフティングでキャンプサイトまで行ってキャンプします。

ガイドツアーなら、日程やコースのプランを立てたり、荷物を運ぶ心配や食料の心配などしなくてすむので、初心者でも楽しめます。チップも払わなくてはならないので、結構高くなりそう。

■アメリカ・ミネソタ北部と、カナダの「Boundry Waters(バウンダリーウォーターズ)」でのキャンプが有名

「Boundry Waters」(バウンダリーウォーターズ)ですが、日本人で知っている人はほとんどいないのかな、と思います。

ミネソタ州北部からカナダにかけて広がる、無数の湖が点在するエリアです。

■アメリカ・ミネソタ北部と、カナダの「Boundry Waters(バウンダリーウォーターズ)」でのキャンプが有名

上のグーグルマップの地図の範囲がバウンダリーウォーターズです。地図上の、水色の部分はすべて湖です。

「Boundry Waters(バウンダリーウォーターズ)」では、移動手段はカヌーをハイキングのみです。

湖と湖の間は、荷物とカヌーを背負ってハイキングし、湖にたどり着いたら、荷物をカヌーにのせて、湖を横断。湖を渡り切ったら、またハイキング。

これを繰り返して、2,000カ所にも及ぶキャンプサイトを目指します。

自分たち以外には人も車もない、本物の大自然でのキャンプです。

「Boundry Waters(バウンダリーウォーターズ)」は、東京都と神奈川県を合わせたくらいの広いエリアで、そこには1,000湖を超える湖が点在します。

そして、1,200マイル(約2,000㎞)以上のカヌールートがあります。

本物の大自然の中では、小さなケガが命につながります。

人に助けを求めるにも、1日、2日ハイキングしてやっと、ほとんど車の通らない道路に出られる、というような世界です。

通常、1週間以上かけてキャンプを楽しみます。

ミネソタ州のツインシティから、「Boundry Waters(バウンダリーウォーターズ)」に車でたどり着くまでに、片道6時間かかります。

仕事との兼ね合いもあるので、1週間の休暇を取って、1日ドライブ、5日間カヌーキャンプ、1日ドライブっていう人が多いですね。

※2021年8月10日現在、乾燥のためキャンプファイヤー禁止令が発動中です。

■アメリカ・ミシガン州のアッパーペニンシュラでのキャンプも人気。

「Boundry Waters」(バウンダリーウォーターズ)と同じく、カヌーでもポーテージでキャンプをします。

「アッパーペニンシュラ(アッパー半島)」はUpper Peninsula「UP(ユーピー)」と呼ばれます。今度、UPでキャンプしてきます。

■「アメリカのキャンプ場」といっても、場所によってちがう。

「アメリカのキャンプ場」と一言でいっても、アメリカはものすごく広いです。ちょっとアメリカのキャンプ場を地域ごとにご紹介してみます。

・アメリカ、アリゾナのキャンプ場

いつも乾燥していて、サボテンが生い茂(しげ)り、や毒を持つサソリがいる、アリゾナ周辺のような砂漠地帯もあります。グランドキャニオン国立公園や化石の森国立公園があります。

先日、ニューメキシコ(アリゾナと同じ感じの場所)に住む友人の庭に、毒蛇が出て飼っている犬がかまれました。(ガラガラヘビ)

すぐに動物病院に連れて行ったので、犬は助かったようです。

ヘビは1.5m以上で、銃で撃ち殺したそうです。

庭に出るなら、キャンプ場にもいます。

・アメリカ、ユタ州のキャンプ場

世界的に有名な国立公園が集まっている、ユタ周辺のようなキャンプ場もあります。

ザイオン国立公園、アーチズ国立公園、ブライスキャニオン国立公園、キャニオンランズ国立公園などがあります。

・アメリカ、モンタナ州のキャンプ場

モンタナ州は平らです。なーんにもない場所で見える、満点の星は格別です。グレイシャー国立公園があります。

・アメリカ、ニューヨーク州のキャンプ場

ニューヨークのイメージを覆(くつがえ)すような、大自然が満喫できるキャンプができます。

・アメリカ、フロリダのキャンプ場

ヘビがたくさんいて、ワニがうろつく、フロリダ周辺のような熱帯ジャングルのような地域もあります。エバーグレーズ国立公園があります。

・アメリカ、カリフォルニアのキャンプ場

自然火災で森林が燃えつくされてしまう、乾燥した地域、カリフォルニアのような地域もあります。

世界的に有名な国立公園もあります。

マウンテンライオンもたくさんいます。ヨセミテ国立公園、セコイア国立公園、キングズ・キャニオン国立公園などがあります。

・アメリカ、コロラドのキャンプ場

ロッキー山脈があり、マウンテンライオンがいる、コロラドのような地域もあります。ロッキーマウンテン国立公園があります。

・アメリカ、ミネソタ・ウィスコンシンのキャンプ場

・アメリカ、ミネソタ・ウィスコンシンのキャンプ場

私が住むミネソタ州は、1万湖を超える湖が点在します。

一足でも森へ入ると呼吸ができないほどの大量の蚊がいる地域もあります。

湖でカヌーをすれば、ルーンという鳥や、野生のビーバーを間近で見ることもできます。

ミッドウェストには、国立公園がありません。

■アメリカのミッドウェストでのキャンプには、蚊よけネットが必需品。

アメリカのミネソタ州やウィスコンシン州、カナダなどでのキャンプには、蚊よけネットが必須アイテムです。帽子にかぶせて顔を覆います。そうでなければ、息ができない(蚊が口に入ってくる)くらいです。

アメリカの蚊に関して、アメリカの蚊!虫除け対策や蚊に刺さされの痒み止めを紹介。で詳しく解説しています。よかったらご覧ください。
アメリカAmazonの使い方は、【超簡単】アメリカ版のAmazonアカウントの作り方・手順。英語が苦手でも大丈夫!で詳しく解説しています。よかったらご覧ください。

・アメリカ、ミシガン州のキャンプ場

カヌーで湖を横断し、カヌーを背負ってハイキングして、キャンプサイトを転々とするスタイルもあります。5日間以上のキャンプが基本です。

・アメリカのビーチでするキャンプ(海・湖)

カリフォルニアなど、海に近い場所で「ビーチでキャンプ」と言えば、海のビーチでのキャンプこのことを指します。

が、ミネソタ州周辺では、海がない代わりに、湖がたくさんあります。ミネソタ州周辺でいう「ビーチでキャンプ」は、湖の湖畔でキャンプをすることを指します。

また、ミネソタ州、ウィスコンシン州では、ミシシッピ川などの川辺に自然にできた砂辺があります。川の砂辺でのキャンプも非常に人気です。

■アメリカ人は、キャンプ場に住んでる人も多い

・友人の両親はスノーバード

アメリカのキャンプ場には、「夏の間だけそこに住んでいる」という人もたくさんいます。特に仕事をリタイアしたお年寄りが多いです。

私の友人の両親も、夏はミネソタ州で過ごし、冬になったら、アリゾナ州でRVを借りて半年間を過ごします。

冬の間は暖かい地域へ移動する人のことを「スノーバード」と言います。渡り鳥みたいな感じ。

・RVに住んでいた友人

私の友人は、巨大なRVを購入し、2~3年間はRVに住んでいました。

RVを買った当初、RVを置ける場所を探していましたが、RVで数ヵ月も暮らせるキャンプ場でも、「65歳以上じゃないとダメ」とか、一応ルールがあるらしく…。

アリゾナ州などの有名な国立公園が多い地域は、キャンパーも多いので、ルールが厳しいのかも。落ち着くまでは大変そうでした。

・友人はバスを改造して、キャンプ場暮らし

私の友人は、1か月前から、中古のバスを改造して住んでいます。IT系の仕事なので、自宅勤務。自宅と言っても、今はバスですが。

アパート暮らしでしたが、1か月前にアパートを引き払い、ウィスコンシン州のキャンプ場で暮らしています。1ヵ月のキャンプ場利用料は$550(約6万円)、ちょっと高め。シャワーは5分で25セント(約30円)とのこと。

2.アメリカのキャンプ場の設備とは?【キャンプ場によって全然違う】

2.アメリカのキャンプ場の設備とは?【キャンプ場によって全然違う】

アメリカのキャンプ場の設備について。キャンプ場によってぜんぜん違いますよ。ミネソタ・ウィスコンシンを中心に、詳しく解説していきます。(他の州もだいたい同じなはずです。)

■アメリカのキャンプ場のトイレは、場所による!

アメリカのキャンプ場は、立地や観光客の多さ、州がその公園やキャンプ場にかけるコストなどによっても、設備が大きく異なります。

キャンパーではなく、観光客がたくさん来るような場所は、水洗トイレがあることが多いです。人が全然来ないようなキャンプ場なら、汲み取り式のトイレが多いです。

汲み取り式でも、アメリカのトイレはけっこうきれいで、においも気になりません。

・有名観光地のキャンプ場は、お金がかかっている

アリゾナ州やユタ州などは、有名な国立公園、グランドキャニオンがあったり、アーチーズがあったりするので、観光客の数も全然ちがいます。

観光客はアメリカ中、世界中から集まります。観光客や利用者の数が多ければ、その分集まる資金も多いです。

そのため、水洗トイレやコインシャワーなどの設備が、かなり整っています。

というのも、数週間、数ヵ月単位でキャンプを楽しんでいる人がたくさんいるからです。数日だけでは、国立公園を見て回るのは不可能な大きさなので。

■アメリカ・ミネソタ州のキャンプ場は、設備はシンプルで最低限

・トイレ

私が2020年に、ほぼ週末、ミネソタ州内でキャンプをしていましたが、水洗トイレがあったのは人気のキャンプ場のみでした。

和式トイレは、アメリカでは絶対に見かけません。

あとはすべてぼっとんトイレ(汲み取り式)です。「ぼっとんトイレ」と言っても、アメリカのキャンプ場には、住み込みで働いている管理人さん(レンジャーやホスト)がいるので、定期的に清掃されていて、とてもきれいです。

臭いも気になりませんし、トイレットペーパーも、ハンドサニタイザーも設置されています。

カギが壊れていることもしばしば(笑)。

・シャワー設備

シャワーは、ないところが多いです。RVパークだと、長期滞在する人もいるため、シャワーがあります。

アメリカには、本当にいろいろな人がいます。なので、キャンプでもほぼ毎日シャワーする人もいれば、3泊くらいのキャンプならシャワーをしない人もいます。

私たちは、シャワーしない派です。キャンプなんだから汚れて当たり前。シャワーは家でできるけど、キャンプは家じゃできません。

・水道・飲料水の確保

ミネソタ州内の州立公園や森林公園には、地下水を汲み取る式の水道や、井戸ポンプが多いです。私たちは、基本的には毎回10Lくらいの水を家から持参します(2泊3日の週末キャンプの場合)。

キャンプ場の水を利用する場合は、手や足を洗うのに使います。飲み水として使うときは、沸騰(ふっとう)させてから利用します。

「Drinking Water」と書いてあるものは、飲み水に使ってもいい水です。水を浄化するストローがあれば、いつでも安心して水を飲めるのでおすすめです。

↑水を浄化するストローがついているので、簡単に浄化された安全な水を確保できます。これなら、キャンプ場のポンプや湖や川の水を汲んで、安心してそのまま飲めます。

水を浄化してくれるライフストローについては、【緊急時に役立つ】ライフストローの仕組み・使い方・口コミとは?で詳しく解説しています。よかったらご覧ください。

■スーパーもコンビニも遠い

アメリカでキャンプをする場合、事前に十分な食料を買って持参します。そうでなければ、キャンプ場から車で近くて30分の場所に、小さなコンビニがある感じです。

ミネソタ州では、コンビニでお酒を販売できません。

ウィスコンシン州では、コンビニでもお酒を買えます。それでも夜9時以降は販売していないところも多いです。そして「コンビニ」といっても、日本のようなコンビニではないですよ。

↓アメリカは、コンビニも楽しい。

■アメリカのキャンプ場には、テーブルベンチがある

アメリカのキャンプ場には、テーブルベンチがある

アメリカのキャンプ場に行くとよくわかるのですが、アメリカのキャンプサイトには、必ずと言っていいほどテーブルベンチが設置されています。

このテーブルベンチは、「Picnic Table(ピクニックテーブル)」と呼ばれるものです。

キャンプ場によっては、盗まれないように、ピクニックテーブルが地面にくさりでつないであるものもあります。

くさりでつながれていない場合は、自分の好きな場所に移動して使ってOKです。大人2人で簡単に持ち上げられる重さです。

■キャンプで出たゴミは持ち帰らなくてOK

アメリカのキャンプ場には絶対に、ゴミを捨てられる場所があります。

日本では、「キャンプで出たゴミは各自で持ち帰りましょう」とサインがあれば、みんなしっかり持ち帰りますよね。

アメリカじゃ、持ち帰る人なんていませんよ。もしもキャンプ場にゴミ箱がなければ、キャンプ場は一瞬でゴミだらけになります。

そうならないためにも、最初からゴミ捨て場を設置してあります。

■アメリカのキャンプ場には、焚(た)き火台がある

アメリカでキャンプと言ったら、必ずキャンプファイヤーです。

暑くても寒くても、キャンプファイヤーがないキャンプは、キャンプではないといっても過言ではないほど、重要です。

焚き火台は英語で「Firepit(ファイヤーピット)」や「Firering(ファイヤーリング)」と言います。焚き火台は地面にくっついているので、位置を変えることはできません。

ちなみに、「Campfire(キャンプファイヤー)」とは、日本語で「焚き火」のことです。日本人が「キャンプファイヤー」と言って想像する大きな火(小中学校のキャンプで起こす、大きな火)は、実はキャンプファイヤーではなく、「Bonfire(ボンファイヤー)」と言います。

3.アメリカのキャンプ場の予約方法を解説【半年前予約・先着順】

アメリカのキャンプ場の予約方法には、大きく分けて2つあります。【完全予約制】と【予約不可の先着順】です。先着順や早い者勝ちのことを、英語で【first come, first served】と言います。

■アメリカの完全予約制のキャンプ場

人気のキャンプ場は、ネットでの完全予約制です。人気のキャンプ場だと、数年待ちです。

アメリカの場合、休暇申請しやすいので、計画を立てたら、その通りに仕事を休めるのです。うらやましい。

そして、仕事だって、会社員であれば1~2週間程度ならあっさり休暇申請が通ります。

また、2020年の夏は、コロナの影響で、どのキャンプ場もビジターセンターが閉まっていました。そのため、予約は完全にネットで、クレジットカード決済でした。

・グランドキャニオン

例えば、グランドキャニオンのキャンプ場なんて、人気すぎて、2年~3年待ちとかですよ。再来年や3年後の夏の予約を取る感じです。完全予約制の代わりに、「滞在できるのは〇日間」という条件もついています。

もしも、グランドキャニオンが先着順のキャンプ場だったら、1つのキャンプグラウンドにずーっと同じ人が泊まって、他の人がキャンプできないって状況が簡単に起こります。

■よくある疑問:アメリカのキャンプ場は、なんで完全予約制な場所があるの?

「なんで完全予約制なの?」って疑問の答えに関して。

例えば、ミネソタ州からグランドキャニオンまでドライブしてキャンプしに行くとします。ミネソタ州からグランドキャニオンまで、車で片道24時間です。

これは、ノンストップで24時間ドライブし続けた場合。もちろん、給油のために止まったり、休憩したりする時間を含めれば、片道2日以上はかかります。

そして、もしキャンプ場の予約が取れない(早い者勝ちの)場合、車で片道24時間かけて行って、キャンプ場が埋まっててキャンプできずに終わってしまいます。また片道24時間のドライブで帰宅することになってしまいます。

そんなことが起こらないように、完全予約制になっていて、みんな平等にグランドキャニオンが楽しめるようになっています。

・ミネソタ州のキャンプ場

ミネソタ州にあるキャンプ場、「インターステート州立公園(Interstate State Park)」も春の時点で、その夏のキャンプ場の予約はほぼ埋まっています。

「このキャンプ場で泊まりたい!」と思ったら、真っ先に予約方法・状況をインターネットで確認しましょう。

ミネソタ州だと10月、11月のキャンプはもう寒いので、利用者が少ないです。そのため、週末であっても、前日に予約ができることも多いです(キャンプ場にもよる)。

■アメリカの、予約不可で早い者勝ち・先着順のキャンプ場

州立森林公園(ステートフォレスト)は、予約が取れません。州立森林公園は、国立公園や州立公園と比べて、利用者は少ないです。州立森林公園の利用者は、地元の人が多いです。「地元の人」と言っても、車で片道1~2時間で行ける場所に住んでいる人たちです。

また、ミネソタの州立森林公園では、森林公園内であれば、どこでキャンプしてもOKです。「州立森林公園」といっても、キャンプ場がある公園と、ない公園(森だけ)があります。キャンプ場がなかったり、キャンプ場があっても森林公園内がとても広い場合は、ハイキングしてキャンプしてOKです。

キャンプファイヤーもしてOKです。キャンプファイヤーをする場合は、森林火災が起きないように、しっかりと大きな石などでファイヤーピットを作ります。

帰るときには、ファイヤーピットを完全に壊して、元の状態にもどさなくてはなりません。

■アメリカのキャンプ場の利用料金

・国立公園(National Park)

国立公園の入園料は車1台につき$30(約3,500円)くらいかかります。(国立公園によって入園料が異なります。)

1年間有効なパスを$80(約1万円)で買ってしまえば、アメリカ国内の国立公園に行き放題になります。ロードトリップしている人は、絶対にパスを購入しましょう。3~4つの国立公園に行けば、簡単に元は取れます。

キャンプ場を利用して宿泊するさいには、それぞれの国立公園のホームページへ行って、予約をしましょう。キャンプ場の利用料金は、国立公園によって異なります。

・州立公園(State Park)

州立公園も、入園するのにお金がかかります。1年間有効なパスがあるので、アメリカに住んでいる人で、よく州立公園に行く人は買った方がいいですね。

年間パスは、インターネットで購入し、車に貼り付けます。私たちも2020年はミネソタ州のパスを購入しました。ミネソタ州立公園の年間パスの値段は、$35です。

1日だけの利用なら、$7で入園できます。

キャンプ場で泊まる場合は、1泊$25前後かかることが多いです。キャンプ場を利用するからと言って、入園料がいらなくなるわけではありません。年間パスを持っていない場合は、〈入園料$7+キャンプ場の利用料〉を支払います。

キャンプ場を利用する場合は、インターネットで予約して、クレジット決済です。

・州立森林公園(States Forest)

州立森林公園は、入園料はかかりません。勝手に行って、勝手にハイキングしてOKです。(秋はハンティングシーズンなので、銃を持ったハンターが森の中にいます。ハンティングシーズンの利用は避けましょう。)キャンプ場利用で宿泊する場合は、1泊$15~20くらいかかります。州立公園よりも利用者が少ないので、利用料も安いです。

州立森林公園では、予約が取れないので、キャンプサイトは早い者勝ちです。現地で、現金での支払いのみとなります。用意されている専用の封筒に名前や住所、車のナンバー、キャンプサイトの番号や、何泊するのか、など必要な情報を書きます。お金を入れてポストに入れます。ホストがキャンプ場に住んでいるので、利用者がちゃんと利用料金を払っているか、管理しています。

また、支払い用の封筒に、クレジットカードでの支払い用に情報を書く欄がありますが、アメリカでは他人を信用してはいけません。必ず現金で支払うようにしましょう。

・KOA(ケーオーエー)

アメリカ全土で展開しているので、ホームページを見れば、500個ものKOAキャンプ場が出てきます。カナダにも30カ所展開している会社です。インターネットからの予約をします。キャンプ場によりますが、RVでの利用も可能です。

KOAの利用料は、1泊あたり$40~80が相場のようです。調べてみたら、平均$56とも書いてありました。KOAではキャビンやコテージもあるようです(利用料は$50~$250)。

・Yogi Bear’s Jellystone park(ヨギ・ベアーズ・ジェリーストーン・パーク)

インターネットからの予約になります。テントキャンプ、RV、RVレンタル、キャビンでの宿泊利用ができます。テント泊で1泊だいたい$50くらいです。

・RV Park

1泊$25~80が相場のようです。インターネットによる予約になります。ロードトリップ中に、田舎町のどこかでRVパークを探す場合は、Googleマップで検索し、電話して空きがあるか確認します。

・プライベート・キャンプ場

大きなキャンプ場であれば、ホームページがあって、インターネットから予約ができます。

しかしながらプライベートキャンプ場は、小規模のものが多いので、現地で現金支払いのところが多いです。キャンプ場に電話して、予約方法や空き状況を確認できます。

例えば、ウィスコンシン州で行った、「Clear Lakes Park」もプライベートキャンプ場です。基本的には混まないキャンプ場なので、とりあえず行ってみて、空いているサイトでキャンプする感じです。1泊$15で、専用の封筒に現金を入れてポストに入れました。

・ガイドキャンピングツアー(乗馬やラフティングなど)

インターネットでの予約制になります。クレジットカード決済ですね。ホームページがあるはずなので、ネットで検索してみましょう。

夫・アダムの友人は、コロラド州でラフティングキャンプツアーの会社をやっているそう。

・アメリカ・カナダ「Boundry Waters(バウンダリーウォーターズ)」でのキャンプ

Boundry Waters(バウンダリーウォーターズ)でのキャンプは、キャンプサイトの予約ができません。Boundry Waters(バウンダリーウォーターズ)では、キャンプエリアがたくさんあり、各エリアごとに入り口(管理人がいる)があります。各エリアごと、そのエリアに入れる人数に制限があります。

利用方法は、インターネットからエリアに入る日を決めて予約します。それだけ。キャンプサイトの予約はできないので、エリアに入る日だけを予約し、当日そのエリアの入り口に行かなくてはなりません。そして、エリア内のキャンプサイトが見つかるまでひたすら移動します。エリア内にいる人の人数に制限があるので、予約なしでもキャンプサイトは見つかります。

でも、見つかったキャンプサイトは、行くのが大変だったり、何度もポーテージをしなきゃならなかったり…とにかく行くまでわからないのがBoundry Waters(バウンダリーウォーターズ)です。

ポーテージでは、バックパックもあるけど、カヌーを担いでハイキングするので、とにかく荷物を軽くします。荷物が多い場合は、往復でハイキングします。食料も計画的に持参し、魚を釣って食べたりします。

・アメリカ・ミシガン州「Upper Peninsula(アッパーペニンシュラ)」でのキャンプ

こちらは、絶対に予約しないとキャンプできません。インターネットから予約して、クレジットカード決済できます。

1か月後にUPにキャンプに行きます。1泊$15で4泊、カヌーポーテージでキャンプしてきます。キャンプ場を利用する(お金を払う)場合は、駐車場は無料で使えます。Day利用で、宿泊せずに駐車場を利用する場合は、$5かかります。

ポーテージでは、バックパックもあるけど、カヌーを担いでハイキングするので、とにかく荷物を軽くします。荷物が多い場合は、往復でハイキングします。食料も計画的に持参し、魚を釣って食べたりします。

4.アメリカのキャンプ場利用の注意点【自然保護が大前提】

さいごに、アメリカでキャンプ場を利用するときに気をつけたいことをまとめます。

■アメリカのキャンプ場では、常に野生動物に気をつける

■アメリカのキャンプ場では、常に野生動物に気を付ける

アメリカには、日本にいない動物・生き物・植物がたくさん存在します。アメリカでは、自然保護が大前提です。野生動物にエサをあげてはいけません。

クールな写真や動画を撮ろうと、むやみに近づくと、命を落としかねません。コロラド州でハイキングをしていて、マウンテンライオンに襲われ、命を落とす人が、毎年います。しかも1人だけではありません。

触れるとかぶれてしまう「うるし」も、アメリカの大自然のなかにはわんさか生えています。ハイキング中など、むやみに知らない葉っぱを触るのは危険です。森の中のハイキングは、長ズボンが安全ですね。

■アメリカのキャンプ場・ハイキングでTick(マダニ)に注意!

アメリカのキャンプ場・ハイキングでTick(マダニ)に注意!

アメリカには、「マダニ」にかまれる危険が常にひそんでいます。tickは草むらにいます。ハイキングなどで、マダニが靴や靴下、長ズボンの裾にピョンと飛び乗ってきます。tickは、めちゃくちゃ小さいので、体や服についていないか見つけるのも大変です。

・tickってなに?

tickとはマダニのことで、私たちの血を吸うだけでなく、血を吸っているうちに、頭から私たちの皮フの下にのめり込んできて、最終的には体全体が、私たちの皮フの下に埋まってしまうそうです。今年の夏は、夫・アダムが3回ほどマダニにかまれています。運よく早めに見つけられたので、tickが簡単に取れました。もし、手遅れになった場合は、病院に行って軽い手術になります。

・tickの見つけ方

手で触って確かめるか、目視で確かめます。
tickは小さいので、皮フの上を歩いていても気が付かないし、かまれても痛みを感じないそうです。自分の体をこまなく触って確かめない限り、見つけるのは難しいです。なんなら全裸になって誰かに見てもらう方が確実です。

ちなみに、犬にもくっつくので、ペットを連れて歩く場合も、ハイキングが終わった後のチェックは重要です。

・tickの処理方法

tickを爪でつぶすと、ペッちゃんこになりながらもまだ生き続けます。tickはライターの火で燃やして殺します。火で燃やすのが1番簡単で確実な方法です。

・街にはいないが、街以外の草には確実にいるtick

ミネソタ州の街中の公園ではマダニの心配はいりません。が、北の方(カナダ)に近づくにつれて、tick(チック)にかまれる可能性はどんどん高まります。ウィスコンシン州の田舎に住む友人宅は、ニワトリを放し飼いにしていて、tick(マダニ)を食べてもらっているそう。

■アメリカのキャンプ場では、食べ物に注意

アメリカのキャンプ場には、いろいろな野生動物がいます。くまやコヨーテ、ラクーンなどが食べ物をあさる可能性があります。テントの中には、一切の食べ物を持ち込んではいけません。歯磨き粉もダメです。食べ物のにおいがすれば、テントを掘って穴をあけてきますよ。

カーキャンプしている場合は、食べ物やゴミはすべて車の中に入れてから寝ましょう。

ハイキングやポーテージでのキャンプで、本当に大自然でのキャンプの場合は、木と木にロープをつないで、食べ物を入れたバッグやザックをつるし上げて寝ます。

■アメリカのキャンプ場の消灯時間。夜10時以降は静かにしよう

アメリカのキャンプ場は、だいたい夜10時以降は静かになります。大音量の音楽も、周りの迷惑にならないようにします。

といっても、静かにすれば夜10時以降もキャンプファイヤーしてOKなので、私たちはいつも深夜1時、2時までキャンプファイヤーしています。

いかがでしたか?アメリカのキャンプ場に関する情報を、まとめてみました。アメリカでのキャンプもめちゃくちゃ楽しいですよ!

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