体験談!130kmエベレストベースキャンプのトレッキングとは?
エベレストベースキャンプのトレッキングに興味がある人「エベレストのベースキャンプってなに?普通の人でも行けるの?」
こういった疑問に答えます。
✓もくじ
1.世界最高峰【エベレスト】のベースキャンプってどんな場所?
2.エベレスト・ベースキャンプのトレッキングは、往復で約130km
3.エベレスト・ベースキャンプのトレッキングの費用は?
4.【体験談】初心者・体力なし・運動音痴の私も、エベレスベースキャンプまで行けた。
この記事を書いている私は、2019年4月末に、エベレストベースキャンプまでのトレッキング、往復130kmを完歩しました。当時28歳。
ネパール人ガイドと、夫・アダム、2mの巨人イギリス人男性2人でのツアートレッキングでした。
現在は、アメリカ在住・ミネソタ州です。
エベレスト・ベースキャンプまでのトレッキング情報に関して、実体験に基づいて解説します。
1.世界最高峰【エベレスト】のベースキャンプってどんな場所?
「エベレスト」という山の名前を、一度は聞いたことがあるかと思います。
エベレストは、世界で1番高い山です。英語では「Mt. Everest」です。標高は、8,848m(29,032 ft)です。
エベレストの登頂には、巨額のお金・体力・精神力・時間・特別なトレーニング、登山経験が必要です。
■エベレストのベースキャンプは、「EBC」と言う
エベレストベースキャンプは、英語で「Everest Base Camp」です。
これを略して「EBC(イー・ビー・シー)」と言います。トレッキングは、「Trek(トレック)」と略されます。
なので、「EBC Trek」とかで検索すると、英語でいろいろな情報を収集できます。
■エベレストベースキャンプまでのトレッキングなら、誰でも挑戦できる
「エベレスト」でも、頂上ではなく、「ベースキャンプ」なら標高5,356mです。
それでもまだ高い場所ですが、8,848mと比べればぐっと下がるので、一般の人でも挑戦できます。
初心者の私でもできたのですから、健康な人ならほぼ全員が、挑戦できるでしょう。
■エベレストの山頂を目指す人は、ベースキャンプが拠点になる
エベレストの登頂に挑戦する人たちは、「ルクラ→ベースキャンプのトレッキング」はしません。
彼らは、「ベースキャンプ→エベレスト山頂」を目指します。
そのためベースキャンプは、「エベレストの山頂を目指す人たちが、ベースキャンプにテントを張るだけの原始的なキャンプ場」なのです。
ベースキャンプには、村もティーハウス(宿泊施設)もありません。大自然の景色と、テントがあるだけです。
エベレスト登頂を描いた実話の映画はこちら↓
『エベレスト』
本(INTO THE AIR)もあります。私も持っています。
2.エベレスト・ベースキャンプのトレッキングは、往復で約130km
エベレストベースキャンプまでのトレッキングは、往復で約130kmです。
初日のトレッキングは、2kmの道のりを進むのに4時間かかりました。ヒマラヤなので、登る、登る…。
1日約4時間ほどのトレッキングをして、点在する小さな村のティーハウス(泊まる場所)を目指します。
■エベレストベースキャンプは【標高5,356m】なので、酸素が薄くて大変
エベレストの登頂と比べたら、ベースキャンプまでのトレッキングなんて「ちょっと簡単」みたいに感じる人もいるかもしれません。
が、ベースキャンプも富士山(3,776m)よりもずっと標高が高い場所です。
ベースキャンプに近づくにつれて、酸素は平地よりもどんどん薄くなるので、高所に体を順応させるため、時間をかけてトレッキングしていきます。
ベースキャンプ到着までのトレッキングが10日前後かかるのは、そのためです。
普通に呼吸しても、酸素が足りずいつも酸欠状態で、ボーっとしてしまうこともありました。トレッキング中、高山病にかかる可能性も常に隣り合わせです。
■エベレストベースキャンプのトレッキング中は、水分補給が大事
エベレストベースキャンプまでのトレッキング中、高山病にならないようにするため、水を大量に飲まなくてはなりません。
1日あたり、3~4Lの水を飲むことで、血液の濃度を下げ、高山病にかかるリスクを軽減できます。
トレッキング中、トイレがないことも多く、ザックをおろして草むらで用を足します。
特に女性は「トイレに頻繁に行きたくないから、たくさん水を飲みたくない」という理由で、しっかり水分補給しない人が多いようです。結果的に、高山病にかかり、トレッキングの途中で下山となってしまいます。
■エベレストのベースキャンプまで、トレッキングで10日間前後かける
エベレストベースキャンプまでは、ネパールにある「ルクラ」という場所からトレッキングをスタートさせるのが一般的です。
ネパールの首都:カトマンズ→ルクラまでは、小型飛行機で移動します。ルクラ→エベレストベースキャンプまでは、車やオートバイなどは一切使えません。
なので、馬かヤク(動物)か、徒歩か、人力(病人を人が背負う)か、ヘリコプター(病人の緊急搬送など)しか、移動方法はありません。
一般人のトレッキングツアーだと、ルクラ→ベースキャンプまで、通常、片道9~11日前後かかります。
私たちも9日間かけてベースキャンプまで行きました。
高山病にかからないよう、体を高所に順応させるため、わざと日数をかけてベースキャンプを目指します。
3.エベレスト・ベースキャンプのトレッキングの費用は?
私たちは、2019年4月末から、2週間のツアーに参加しました。
ネパール人ガイド1人、シェルパ1人、私と、夫・アダムの個人ツアーに(日本から)申し込んだのに、行ってみたら「ガイド不足」のためグループツアーにさせられました。(お金は個人ツアー料金で高いままでした。)
結局、ネパール人ガイド1人、シェルパ2人、イギリス人男性2人、私とアダムになりました。
■エベレストベースキャンプのトレッキングで、お世話になるシェルパ
シェルパとは、荷物を運んでくれる人のことです。ポーターとも言います。
田舎(ルクラから歩いて2,3日かかる集落に住んでいる)から出稼ぎに来る、若いネパール人男性が多いです。
■エベレストのベースキャンプのトレッキングツアーの会社
私たちが利用したのは「Ace the Himalaya(エース・ザ・ヒマラヤ)」という、ネパールの会社です。
申し込みも、ガイドもすべて英語対応です。ネパールでもかなり大きなツアー会社(たぶんトップ1か2)。
ネパールのカトマンズで、トレッキングを扱うツアー会社は非常にたくさんあり、大手の会社は20社ほどあります。
日本からでも申し込みできますし、ネパール現地でガイドを探すこともできるようです。
■エベレストベースキャンプのトレッキングツアーの費用
ネパールの通貨は、ネパールルピー(Rs.)です。1ルピー=約1円と考えてOKです。(Rs.100=約100円)
【エベレストベースキャンプのトレッキングツアー費用】
→プライベートツアー:1人あたり、15万円以上
ネパールには、「チップ」の文化があるので、15万円の費用とは別途でチップがかかりました。※チップは、「払わなくてはならないもの」です。
【エベレストベースキャンプのトレッキングツアー、費用15万円の内訳】
・宿泊費15泊分(カトマンズやルクラでのホテルと、トレッキング中のティーハウス)
・朝・昼・晩の食事代
・カトマンズ→ルクラまでのジェット機代(約1万円)
・トレッキング後、カトマンズでの1日ツアー観光代(ガイドあり)
・ツアー後、カトマンズでのトレッキングガイドとの、最後の食事代
以上が全て含まれた値段で、1人あたり15万円でした。
■海外旅行保険 1人: 4万円
海外で病気やケガのときに病院に行けて、高山病でヘリコプターが必要になったときにも適応できるもの。(保険料が高くても、絶対必要です。)
いつ帰国するか決めていなかったため、多めに日数を買ったので高かったです。
ここまでが、私たちの予定していた出費です。
↓以下は、実際に現地で発生した別途の支払いです。もし、カトマンズの空港が工事していなければ、以下の出費はありませんでした。
■ぼったくられたバス代(往復) 1人: 8,000円
不運なことに、カトマンズの空港が工事中で使用できませんでした。
通常なら小型飛行機でルクラまでサッと飛べるのに。
カトマンズから車で5時間くらいかけて、別の小さな村の飛行場(空港)まで行きました。(そこからルクラに飛ぶ予定になった)
ちなみに、ネパールのガスや石油はインドからの輸入に頼っているので、インドから燃料を制限されたり意地悪されたりすることもあります。
ネパールでは燃料が非常に貴重であり、高価なものです。
■ヘリコプターでルクラ近くの村まで飛んだ 1人: 12,000円
こちらは、超予想外の出費。5時間もかけて、車でカトマンズから近い村の飛行場まで行きました。
なのに、ルクラが1日中、「霧で視界不良」のため飛行機がほぼキャンセルに。
結局、やっと手配してもらえたヘリコプターで、ルクラ近くの村まで飛びました。ヘリコプターは別料金…とのことで。
一緒に乗ったイギリス人は、アメリカドルで支払ったため、1人100USドルでした。
私たちはネパールルピーだったので、1人、Rs.12,000(約12,000円)支払いました。(貨幣価値の違いが浮き彫りに)
■トレッキングガイドへのチップ(2週間分)
→10,000円 (私とアダムで合計2万円の支払い)
(英語で)調べたところ、トレッキングガイドへのチップは、3~5米ドル/1日が目安だそうです。日本円換算だと、約500~600円/1日です。安すぎます。
■トレッキング中のシェルパ(ポーター)へのチップ
→2週間分で、約8,000円(Rs.8,000)(2人で参加したので16,000円)
2~4米ドル/1日が目安なので、日本円換算だと約400円/1日。
※ネパールでは、アメリカドルで払ってあげると喜ばれます。
ネパールルピーは、お金としての価値が弱いです。世界的にも、最も価値の高い・強い「アメリカドル」で支払ってあげましょう。
カトマンズなどの普通の買い物でも、普通にUSドルが使えます。
「日本円→ネパールルピー」ではなく、「日本円→USドル」に換金して、お釣りをネパールルピーでもらう方がいいと思いました。
(ネパールルピーは、ネパールでしか換金できません。日本ではできない。日本でアメリカドルに換金していけばOKです。)
4.【体験談】初心者・体力なし・運動音痴の私も、エベレスベースキャンプまで行けた。
正直、私は運動神経もないし、体力もないし、精神的にも強くないし…本当にダメダメなんです。
それでも、ベースキャンプまでのトレッキングを制覇したのですから、誰でもできます。
日本人の60歳前後の団体も、他の日本語ガイドツアーで見かけましたし。
■体験談:運動神経も体力もない私が、エベレストベースキャンプまでのトレッキング2日目で、泣きながら登っていた話。
具体的なお話をすると、9日間のベースキャンプに向かうトレッキングは、本当に上り坂できつかったです。
しかも、一緒に登っていた人が、2mを超す巨人のイギリス人男性2人だったので、そもそも1歩の幅が違いすぎる。
トレッキング2日目は、エベレストを遠目から見える場所に行くため、1日目よりもスピードアップなガイド。
私は歩くのが遅すぎて、休憩も待ったもナシでした。もう、辛くて、泣きながら登っていましたよ(笑)
で、おかげできれいなエベレストの頭部分を、遠目に拝めました。もし、あと1時間でも遅く目的地に到着していたら、曇って見えなくなっていました。やっぱり、経験のあるガイドだと、いいトレッキングになるんだ、と実感。
私が泣きながら登っていたのは、2日目だけです。
というか、体力の有り余っている男性と登ったので、ペースが速すぎただけであって、トレッキング自体は、むずかしくもないし、特別なテクニックや登山経験もいりません。
■体力がない私でも、エベレストベースキャンプまでのトレッキングを達成できた
何度も言いますが、私には体力がありません。
ベースキャンプまでのトレッキングを決めたからには、「何かトレーニングでもして、体力をつけないと…!!」と、さすがに焦りました。
なんやかんやで、結局続いたのは、日々のスクワットダイエットのみ。これで、エベレストベースキャンプまでのトレッキングに臨みました。だからトレッキングが辛くて2日目に泣いたのも事実ですが。それでもベースキャンプまで、自分の足でいきましたよ。
■エベレストベースキャンプまでのトレッキング中に、「高山病」にかかってしまうのは仕方がない。
■体験談:エベレストベースキャンプまでのトレッキング中に、高山病にかかっていた話。
が、重症ではなかったので、リタイアせずにすみました。(ガイドに症状を相談したら、これくらい普通、大丈夫って。あはは)
■エベレストベースキャンプまでのトレッキング中に、リタイアした人を見かけた
・シェルパに背負われて下山している人
・ガイドに支えられながら、自力で歩いて下山している人
・2日目にして重度の高山病にかかり、ヘリコプターで下山した人
など…。
■エベレストベースキャンプまでのトレッキング中に、高山病を予防する方法
高山病を回避するコツは、以下の通りです。
・水を1日3~4L飲む
・イブプロフェン(Ibuprofen)を服用
・「ダイアモックス」を服用(処方箋が必要)
・「バイアグラ」も高山病に効く
※補足
イブプロフェン(Ibuprofen)は、鎮痛剤です。軽い高山病に、効果があります(血液をサラサラにする効果)。登山を始める6時間前に服用しておくと、かなり効果があります。もちろん、高山病にかかってから服用しても、効果はあります。
以上、いかかでしたか?
ネパール側からエベレストベースキャンプまでのトレッキングを検討中の人、エベレストベースキャンプが気になる人の参考になればうれしいです。人生最高の思い出と経験を作ってくださいね♪
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トーマン悠(トーマンはるか)
英語が大嫌いで、英会話に通って英語が話せるようになりました。英検4級だけ持っています。
アメリカ人と結婚して6年、アメリカ在住4年。現在は夫・アダムと、のんびりキャンパー暮らしをしています。
新卒で小学校教員
→半年で退職
→歯科助手
→英会話に通う
→アメリカ6週間1人旅
→北海道移住
→事務員
→夫婦で仕事を辞め、エベレストのベースキャンプまで120㎞を完歩
→アメリカ移住
→レストランでサーバー、3か月で辞める
→歯科助手
→スーパーの青果売り場勤務
→ミネソタ州でキャンパー暮らし
→ホテルの清掃員
→RVパークのスタッフ
現在はアメリカ・ミネソタ州在住です。
目標であった、夫・アダムの奨学金450万円を完済しました(2021年12月末)。
ヒッピー思考で、愛と自由と平和がモットー。
アダム・トーマン
このサイトの英語アドバイザーを担当。
2011~2019年まで、日本各地で英語・英会話講師を経験。
初めて住んだ岩手県二戸市が超大好き。
幼児~大人まで、ビギナー~超上級者まで、幅広く教えてきました。
Make your English your style.
★仮想通貨・米国株を2017年から運用中。
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