• 投稿の最終変更日:3月 27, 2023
【国際結婚】大学1400万円?アメリカの奨学金は想像以上に大変

【国際結婚】大学1400万円?アメリカの奨学金は想像以上に大変

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アメリカの大学に興味がある人「アメリカの大学って授業料が高いって聞いたことがあるんだけど…実際はどんな感じなの?大学に通っている大学生は、みんな奨学金を利用しているのかな?」

といった疑問に答えます。

✓もくじ

1.残りの奨学金返済額が4万ドル以上!アメリカ人と国際結婚しました。

2.アメリカの大学卒業後、奨学金完済まで15年かかった話。

3.アメリカの奨学金の制度とは?

4.アメリカ人にとって「奨学金」は普通である。

5.【アメリカの奨学金】アメリカで大学に行くと、卒業後に苦労するのは事実。

この記事を書いている私は、奨学金返済が残り$42,000(約490万円)の時点で、アメリカ人・アダムと静岡で出会いました。

奨学金返済のために、夫婦でアメリカ移住。国際結婚4年、2021年12月末についに奨学金返済が終わりました。現在、アメリカ在住2年半で、ミネソタ州に住んでいます。

アメリカの奨学金に関して、実体験・英語の文献調査に基づいて解説します。

1.残りの奨学金返済額が4万ドル以上!アメリカ人と国際結婚しました。

ジャパダムの大学の奨学金について

私は2016年5月に、地元静岡の英会話教室で、現在の夫・アダムと出会いました。

すぐに仲良くなり、デートを重ねたのですが、会話の中で彼に「大学の奨学金」があることが判明しました。

■アメリカ人と恋に落ち、奨学金なしの人生が、奨学金返済の人生へ。

私自身、国立大学を卒業していますが、ありがたいことに、両親が授業料を支払ってくれたので、私には奨学金がありません。

奨学金とは無縁だった人生から、奨学金返済に追われる人生に変わりました。

■アメリカ人の彼が抱えていたのは、$42,000の奨学金返済だった。

彼とデートする中で、「アメリカの大学の奨学金」の話になりました。

当時34歳だった彼にはまだ、42,000ドルの奨学金返済が残っていることを知りました。

$42,000って、日本円にして約490万円です。

でも、多くのアメリカ人が奨学金の返済をしていることは、なんとなく聞いていました。

彼本人も奨学金があること自体に、そんなに気にしていないようだったので、私もあまり気にしませんでした。

■日本からアメリカに毎月送金し、奨学金を返済していた。

アダムは、日本に住んでいた8年間、毎月5万円をアメリカに送って、返済していました。

彼と静岡で出会い、2人で北海道移住。

あんなに細々と、極寒の北海道で2年間も暮らしていたことは、今でも信じられません。

(冬場の灯油を使わな過ぎて、配達に来たお兄さんに安否を確認されたくらいです。)

■日本からアメリカに送金しても、奨学金は減らない話。

日本からアメリカに送金して奨学金を返済していた彼ですが、とにかく返済額が減らないのです。

原因は、以下の通りです。

✓日本からだと、アメリカの奨学金返済が簡単じゃない理由

・日本円とアメリカドルの価値が違う

・海外なので送金手数料が高い

・奨学金の利子が高い

✓日本円とアメリカドルの価値が違う

円と米ドルでは、お金の価値が違います。

もちろん、米ドルは世界的に見ても貨幣価値が高いのは明らかです。

日本円で5万円といっても、米ドルにしたら$500.00にはなりません(約$430.00くらい)。

✓海外なので送金手数料が高い

また、日本の銀行からアメリカの銀行にお金を送る手数料が、1回の送金につき4,000円ほどかかります。

(日本の銀行の手数料2,000円、アメリカの銀行の手数料2,000円です。)

アダムがりよしていたのは、海外への送金手数料が安いWise(ワイズ)という送金サービスを利用すれば、送金手数料をグッと抑えることができます。

■アメリカ人の彼と結婚して、奨学金の辛さを実感。

アダムは日本で、英語の外国人講師として、公立の小中学校に勤務していました。

しかし、お給料がいいわけではないので、毎月5万円が奨学金返済に消えていくと、かなりキツイものがありました。

私もフルタイムで事務職員をして働いていましたが、お給料はすずめの涙…。

本当にカツカツの状態での新生活となりました。

■日本に住むアメリカ人が、奨学金を返済するということ。

アダムの場合、毎月5万円を奨学金返済に充てていました。

つまり、5万円×12か月で、1年間の合計は60万円です。日本円で60万円は、米ドルで約$5,000です。

1回の送金手数料は、約4,000円。手数料だけでも1年間で約5万円かかっています。

つまり、実質奨学金の返済になっていた金額は1年間で約45万円。1年間で60万円使っても、45万円分しか支払えないってことになります。

✓アメリカの奨学金の利子は高い

そして、アメリカの奨学金なので、もちろんアホみたいに高い利子がつきます。

日本から払っても払っても、結局は利子が膨れ上がるので、返済年数も伸びるばかりなのです。

2.アメリカの大学卒業後、奨学金完済まで15年かかった話。

2.アメリカの大学卒業後、奨学金完済まで15年かかった話。

北海道で、カツカツの貧乏新婚生活を2年送りました。

冬も暖房費を節約したり、ぜいたくはしないようにしたり…本当に大変な生活でした。

お金がなかったので、野菜や果物が思うように買えなかったのが特に辛かったですね。日本は、ガソリンも高いですし。

■アメリカ移住を決意させたのは、奨学金?

北海道であんな生活を送っていたとき、「このままでは、奨学金返済にあと10年以上かかってしまう」ってことに気がつきました。

私は「無理無理、そんなのやだ。」って、正直思いました。

で、2人でアメリカ移住を決意。今までの貯金を使って、2019年夏にアメリカに移住しました。

■アメリカに移住して、奨学金の重荷が軽くなった。

2019年の夏にアメリカに移住して、はじめは旅行気分を味わっていました。

コロラドに1か月間住んでいたので、アリゾナ周辺を満喫。国立公園を車でめぐりました。

コロラドからウィスコンシン州に引っ越したのですが、2人とも仕事が合わず、3か月で辞めました。

本格的にアメリカで腰を据えて働きだしたのが、2020年3月。ちょうどコロナが流行りだしたときでした。

私は歯科助手として働き、アダムは銀行の住宅ローン関係の仕事を始めました。

■アメリカに移住して、2年半で奨学金を完済。

アメリカに移住して、2人ともフルタイムで一生懸命働きました。

基本的にアダムの収入で生計を立て、私のお給料はほとんど貯金。

で、休みの日や平日の仕事終わりは、たくさん遊びました。

アメリカだと、お金をかけずに楽しい時間を過ごせる方法がたくさんあるので、北海道での暮らしとは全然違います。

アメリカは野菜も果物も手ごろな値段で買えるので、食生活も充実しました。

■アメリカでの奨学金完済まで、ざっくりなお金の動き。

結果、2020年の1年間で、約$20,000(約230万円)を貯金することができました。

その後、2021年は、私がスーパーでのパートの仕事に切り替えたので、1年間で約$10,000(約115万円)を貯金。

✓アメリカの奨学金を、ついに完済しました!

2021年8月時点で$24,000の返済額でしたが、2021年12月末に一気に返済し、完済しました。

3.アメリカの奨学金の制度とは?

3.アメリカの奨学金の制度とは?

そもそも、アメリカの大学の奨学金制度って、どうなっているのか見ていきます。

■アメリカ政府から借りられる奨学金

アメリカ政府は、国民や市民に「教育を受けてほしい」ので、学生が奨学金を利用できる制度があります。

「Federal Loan(フェデラル・ローン)」と呼ばれます。

私有会社で奨学金を借りるよりも、利子が少しはマシらしい…。奨学金返済の開始時期は、大学卒業後からでOKです。

■アメリカの私有会社が行っている、奨学金の制度の利用

私有(プライベート)会社は、「お金儲けのため」に、奨学金としてお金を貸し出しています。

利子で稼いでいるのです。

会社によっては、奨学金返済の開始時期は、大学卒業前からスタートすることもあります。

■アメリカの大学の授業料は、奨学金なしでは無理な金額。

アダムが通っていた大学は、ミネソタ州内でも「学費が高い大学」としてとても有名です。

アダムが大学を卒業した時点で、奨学金返済額は$120,000。

日本円にすると約1千400万円です。(2023年3月現在、$1=131円で計算すると、1千600万円…!)

 

大学生活は、使っている奨学金を授業料や家賃、食費に充てていました。大学生だったアダムは、バイトを4つ掛け持ちとかで生活費を稼いでいたそうです。(アメリカでは普通)

で、卒業後に返済開始。彼の大学は、1年間の学費が$30,000(約340万円)です。

現在、その大学の学費は年間$40,000に上がり、日本円で約460万円になっています。

■アメリカでは、奨学金の額は大学の専攻による。

例えば、アメリカで医者になりたいとなれば、大学の学費はとんでもないほど上がります。

医学部のある大学に入って、卒業するまでには、合計の授業料が5,000万円~1億円はかかります。

✓アメリカの歯医者も弁護士も、多額の奨学金返済を抱えている

歯科関係の仕事もアメリカでは人気なので、歯科医師を目指す場合、奨学金は2千万円とかが普通です。

弁護士を目指す場合、一般の大学に4年間通い、卒業した後で、さらに弁護士専門の大学に4年間通わなくてはなりません。

✓アメリカのハーバード大学も、学費はめちゃくちゃ高い

世界で1番頭のいい、ハーバード大学(私立)の授業料もべらぼうに高いです。

1番下のクラスを卒業したとしても、4年間で2千万円かかります。平均の授業料は、4年間で5千万円~6千万円と予想。

■アメリカの大学は、私立と公立で授業料が違う。奨学金も額が変わってくる話。

アメリカの私立大学の授業料は、本当に信じられないくらい高いです。

一方で、公立の大学に通えば、授業料はかなり抑えることができます。

✓アメリカの公立大学なら、奨学金返済は少ない

私の友人でも、数名ですがアメリカの公立大学に行った人がいます。

奨学金の返済と言っても、月に1万~2万円程度。

奨学金の合計金額自体も、500万円前後って人が多いようです。

■アメリカの大学からスカラーシップが得られれば、奨学金は必要ない。

アメリカの大学では、いろいろなスカラーシップがあります。

スカラーシップが得られれば、大学の授業料は全額免除になったり、授業料の補助金(返済不要)がもらえたりします。

✓アメリカで大学のスカラシップが得られるのは、ごく一部の人

が、スカラーシップが得られるのは、本当に一部の人だけです。

特にスポーツ選手は全額免除のスカラーシップが多いです。

✓アメリカの大学のスカラシップは、奨学金とは違って返済不要

スカラーシップと言っても、10万円だけもらえる(返済不要)とかもあるので、本当にいろいろです。

■アメリカの大学から得られるスカラーシップは、奨学金ではない。

奨学金は、利子付きで返済しなくてはならないお金。

奨学金は英語で「Student loan(スチューデント・ローン)」と言います。

一方で、スカラーシップは、大学からの補助で、返済しなくていいお金です。

4.アメリカ人にとって「奨学金」は普通である。

アメリカ人にとって、「奨学金を抱えている」ということは、とても普通のことなのです。

夫・アダムを始め、友人も知り合いも家族も、本当にみんな奨学金の返済に追われています。

奨学金の返済金額にもよりますが、現在40歳前後の人は、まだ奨学金を支払っているか、やっと支払い終わったか…って感じが多いようです。

■アメリカ人は、奨学金返済に20年かかるのが普通。

奨学金の返済を抱えるアメリカ人にとって、奨学金返済に20年前後の年数がかかるのは、とても一般的だそうです。

しかも、現在は年々大学の授業料も上がっています。

真面目に月々支払い続ければ、アメリカのクレジットカードのスコアは、ものすごくよくなります。

■アメリカでは、親が大学の費用を支払うことは、ほぼない。だから奨学金。

アメリカでは、18歳になったら「大人」としてみなされます。

高校を卒業後すぐに自立するのが、アメリカの文化です。

18歳以降は、自力で稼いで生きていく人が本当に多いです。

もし、親がとても裕福だった場合(両親の収入が数千万円、数億円ある場合)は、親が大学の費用まで出してあげることもあるので、奨学金がないというラッキーな若者も、たま~にいます。

■アメリカ人が奨学金を抱えているのは、本当に普通。

結婚して、子どもがいて、家のローン返済もあって、夫婦ともに多額の奨学金の返済を抱えている、なんて家族もいます。

シングルマザーの歯科衛生士で、2人の娘を育てながら奨学金の返済をしているなんて人もいます。

もちろん、大学に行かなかったアメリカ人もたくさんいて、奨学金とは無縁という人もたくさんいます。

5.【アメリカの奨学金】アメリカで大学に行くと、卒業後に苦労するのは事実。

5.【アメリカの奨学金】アメリカで大学に行くと、卒業後に苦労するのは事実。

アメリカで大学に行った、ほとんどの人が、奨学金返済で苦しんでいるのは事実です。

本当に一握りの人だけが、奨学金を利用しなくてすんでいるだけ。

■アメリカの大学の奨学金は、将来への投資?→職業による。

アメリカで大学に行った場合、将来的に「しっかり稼げる仕事」を手にする人が多いです。

例えば、歯科医師になった場合、いくら奨学金が多額であっても、歯科医師の年収って、2千万円以上です。

私が歯科助手として働いていた歯科医院の先生は、たぶん1か月の収入は200万円だと予想されます。

そういう人にとっては、奨学金は「将来への投資」と言えるでしょう。

ちゃんと稼げる仕事を手にすれば、奨学金があってもそこまで問題はないようです。

■アメリカで大学に行くと、奨学金を利用するのであとで苦労する?

一方で、現代のアメリカは、「大学卒業」という称号の価値が、低くなりつつあります。

大手企業に就職するにも、「大学卒業は、していて当然」という認識や、ほかに特質を持った人材を求めているようなことから、単にアメリカで大学を卒業したからと言って、いい会社に勤め、いいお給料がもらえる、とは限らないのです。

そうなれば、卒業後の奨学金返済は家計を圧迫するのは必須です。

■夫はアメリカより日本を選んだので、結果的に奨学金が重くのしかかった。

アダムは、日本に8年間住んでいましたが、大学卒業後は6年間、アメリカでいい仕事についていました。

新卒で、月40万円ほど稼いでいたそうです。で、29歳のときに、長年の夢だった「日本移住」を決意。

日本での手取りは、約18万円前後。日本はお酒も高いし…そりゃ生活が苦しくなるのも無理はありませんね。

ちなみに、韓国で英語の講師になれば、生活費が低いのでとてもいい暮らしができる、とアメリカ人には評判だそうです。

奨学金を賢く返済するなら、Wise(ワイズの利用は必須です。

以上、参考になればうれしいです。奨学金返済、がんばってください!

アダム自身の経験から、日本在住の外国人を応援するwebサイトThe Yen Pincherを運営しています。

日本に住む外国人ができるお金を稼ぐ方法や、貯金する方法など、お得な情報が満載です。

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