【体験談】エベレストベースキャンプまで、トレッキング130kmの注意点
エベレストベースキャンプまでトレッキングを検討中の人「エベレストのベースキャンプトレッキングってどんな感じなんだろう?誰でも簡単に挑戦できるのかな?エベレストベースキャンプまでトレッキングをするときの、注意点やアドバイスがあれば知りたいな。」
こういった疑問に答えます。
✓もくじ
1.エベレストベースキャンプまで、トレッキング往復約130km
2.【体験談】エベレストのベースキャンプの、トレッキングの注意点
3.エベレストベースキャンプのトレッキングで、持っていた方がいいもの
現在は、アメリカ在住です。
エベレストベースキャンプまでのトレッキング情報に関して、実体験に基づいて解説します。
1.エベレストベースキャンプまで、トレッキング往復約130km
エベレストベースキャンプまでのトレッキングは、往復で約130kmあります。それを通常、10日前後かけて完歩します。
■エベレストベースキャンプまで、「行き」のトレッキングは、時間をかける
私たちが参加したツアーでは、9日間かけてベースキャンプまでトレッキングしました。1日あたり、3~5時間くらいのトレッキングをしました。
■エベレストベースキャンプから、「帰る」トレッキングは、ノンストップ
基本的には、超キツイ「下り」のトレッキングです。大きな岩の上などは、細かな砂で滑りやすいです。トレッキングポールは、年齢を問わず絶対に必要です。
↑このYouTube動画で、トレッキングの様子が分かります。(※私たちの動画ではありません)
2.【体験談】エベレストのベースキャンプの、トレッキングの注意点
エベレストベースキャンプまで、約130トレッキングの道のりです。私たちもベースキャンプに近づくにつれて、軽い高山病にかかっていました。高山病にかからないようにするために、とにかく、水を大量に飲んで、血中濃度を下げなくてはいけません。
■体験談:私がエベレストベースキャンプまでトレッキング中に、水分補給で苦労した話。
宿泊していたティーハウスの近くにあったカフェに行って、大ポットで紅茶を注文。「全部飲みなさい」と、私に命令する夫…。「高山病にかからないためには、ここまでしなきゃならないのか…」と思いつつ、頑張って飲みました。おかげで、ベースキャンプまで行けました。
また、高所になるにつれて、「水が高価」になります。ヤクという動物や、人力によって水や食料を運ぶため、当然、値段も跳ね上がります。
■エベレストベースキャンプまでトレッキング中は、トイレで困ることも。
■エベレストベースキャンプまでのトレッキング【高山病の薬の話】
・高山病に効く「ダイアモックス」
「ダイアモックス」という薬が、高山病に効くと言われています。日本では処方箋がないと手に入らないので、お医者さんに相談が必要です。
ダイアモックスは、高山病に効くと言われていますが、同時に以下のような副作用が出ます。
腹痛
吐き気
頭痛
倦怠感
発熱 など
上記の副作用があると言われています。この副作用、「高山病の症状とほぼ同じ」です。と言うことは、飲んでも意味ない…?
参加したツアーガイドが、トレッキングの初めに「ダイアモックスはどうするつもり?」と聞いてきました。私たちが「とりあえずはいらない」というと、ガイドも「うん、飲まない方がいいと思う」って言っていました。「最悪、高山病にかかってからダイアモックスを飲めばいいし」って。
私たちのガイドは、ダイアモックスを携帯していたので、もし服用したかったらくれる感じでした。
だって、ダイアモックスの副作用が強かったら、高山病にかかっていなくても、結果的には体調がめちゃくちゃ悪くなるってことです。本末転倒で、辛いだけじゃん、って。
・イブプロフェンが高山病に効く
アメリカの薬だと、「アドビル」(市販薬)という鎮痛剤が、高山病に効くと言われています。薬の成分としては「イブプロフェン」です。なので、日本の市販薬「イブ」と同じです。
トレッキングを始める6時間前に服用すると、効果があるそうです。ちなみに、高山病にかかってから飲んでも大丈夫です。血液をサラサラにしてくれる効果が期待されています。
・とはいえ、やっぱり1番の薬は大量の水を飲むこと
3.エベレストベースキャンプのトレッキングで、持っていた方がいいもの
最後に、私たちがベースキャンプまでのトレッキング中に、お世話になったものをご紹介します。「持って行った方がいいもの」、「持って行かなくてもよかったもの」など、まとめて解説します。エベレストベースキャンプまで、トレッキングを検討中の人の参考になればうれしいです。
■エベレストベースキャンプまでのトレッキングで、絶対に持って行ったほうがいいもの
・ライフストロー
トレッキング中、沢の水や、流れている天然水を汲んで飲みます。現地の人はそのまま飲めますが、私たちのような観光客は注意しなくてはなりません。
私たちは、浄水用のタブレットを使っていました。が、タブレットは水に1粒入れて、約30分は待たなくてはなりません。ライフストローを使っている他の外国人女性を見かけて、「それがあったか!」と感心しました。
↑私たちも、これ買いました。キャンプで湖の水を飲むのに使っています。
↑このタブレットは、水筒に水を汲み、浄水用タブレットを入れて、35分待てば安全に水を飲むことができます。
浄水用のタブレットは、カトマンズで買えます。
・ソーラーチャージャー
ハイキング中に、ザックに結んでザックの上に乗せていました。日中の天候が良ければ、スマホの充電には十分なエネルギーを得ることができます。めちゃくちゃ便利でした。
・ヘッドランプ
・おしりナップ
5日目あたり?に、1回、どこかのティーハウスでシャワーをあびれるチャンスがありました。でも、何人も待っていたし、利用料金も高いので、私たちはパスしました。なので、おしりナップが便利です。
・寝袋のベースレイヤー
寝袋は、カトマンズでレンタルしました。「きっと寝袋が汚いんだろうな~」と言うことで、カトマンズでベースレイヤーを購入。買って大正解でした。ティーハウスによっては、毛布もブランケットもない場所もあり、寝袋とベースレイヤーで寒さをしのぎました。
カトマンズで1,000~2,000円くらいで購入できます。フリースだと、とても暖かいです。
・爪切り
2週間もトレッキングするので、爪が長いのは危険です。また、長時間のトレッキングで、足に水ぶくれができます。小さな爪切りを持っていると、本当に安心です。
・ばんそうこう
足の水ぶくれに使うので、必須。
・日焼け止め
とにかく日差しが強いです。標高が高くて、太陽に近いせいか、日焼け止めを塗っても日焼けします。ハイキング中、汗で流れてしまいます。1日中、休憩のたびに塗っていました。「バフ」と呼ばれる、口や首を覆う布を使っていましたが、鼻やほほ、クビを普通に日焼けしました。
・リップクリーム
くちびるも日焼けします。また、乾燥もすごいので、絶対にリップクリームが必要です。SPFが高いものを使いましょう。
・サングラス
目も日焼けします。絶対にサングラスは必要です。トレッキング中は、日差しも強く、まぶしくて目が開けられないですよ。
・トレッキングポール
どんなに若くても、体力に自信があっても、トレッキングポールを使いましょう。とくに、下山や下りの場面では、トレッキングポールを使って、ひざへの負担をカバーしましょう。ヒマラヤのトレッキングは、ただのハイキングではありません。
・ハンドサニタイザー
トレッキング中、高所に行くにつれて「水」が貴重なものになります。「飲み水」が優先なので、手を洗えないことも。トイレ後も、石けんで手を洗うことはできません。なので、ハンドサニタイザーが便利です。私は除菌シートを2パック持っていきました。
・常備薬(イブプロフェン)
標高5,000m以上の場所に行くのですから、頭痛や腹痛など、どんな体の症状が出るかわかりません。生えている木や、植物の種類も日本とは違います。鼻炎薬や鎮痛剤など、自分に効くものがあると心強いです。イブプロフェンは、高山病に効くとも言われていますしね。
・レインジャケット
私たちがベースキャンプに行った日、その日1日だけ…残念ながら雪でした。視界不良、雪で滑る、寒い、高山病で意識が朦朧(もうろう)…レインジャケットを着てトレッキングしました。また、レインジャケットは寒かった日や、風が強いときにも活躍します。あると便利です。
レインウェア、上下で必要です。
■エベレストベースキャンプまでのトレッキングで、あったほうがいいもの
・ポカリの粉など
水を毎日、3~4L飲むのって、結構きついです。しかも「強制的に飲まなくてはならない」状況なので、精神的にもつらい。私たちは、ポカリの粉を5袋持っていきました。やっぱり、トレッキング中に飲むポカリはおいしい。けど、ポカリの粉って結構重いんです。
私が水分補給に苦労していたら、一緒に登ったイギリス人が、味をつける液体をくれました。タブレットもあるし、そっちの方が全然軽いです。
↑海外で買うと安いのですが…日本だと輸入になるのでとんでもなく高いですね。
・のど飴
めちゃくちゃ空気が乾燥しているので、トレッキング中、のどがイガイガします。日本からおいしいのど飴を持っていきましょう。私はシェルパにもあげていました。
・スニッカーズなど
トレッキング中のエネルギー補給には、スニッカーズなどの高カロリーなものがいいです。
トレッキングの途中で必ず滞在する、「ナムチェバザール」という大きな町で安く買えます。1本200円くらいかな。私は他の小さな町で、1本300~400円くらいで購入しました。小さな町で買うと、すべて高いです。(でも、小さな町でお金を使ってあげた方がいいですね。)
・固形石けん
靴下とパンツだけ、手で洗って干して使っていました。(他の服は洗わない)固形石けんを持参し、ゴシゴシと。日中、石の上に置いておけば、乾きます。靴下は、トレッキング中に洗濯バサミでザックにぶら下げて乾かしていました。(なので、洗濯ばさみも持っていくと、超便利です。)
・トランプ
夜、ガイドや友人、新しくできた仲間と一緒にゲームをします。トランプ1番便利かな。外国人って、「ババ抜き」と「ジジ抜き」を知らないんです。超シンプルなゲームなので、みんなすぐに理解できますし、めちゃくちゃ盛り上がるんです(笑)
・5本指ソックス
毎日何時間も、2週間トレッキングすると、足に水ぶくれができます。また、長時間のトレッキングで、足汗をめちゃくちゃかきます。ブーツの臭いがものすごいことになるので、5本指ソックスが超おすすめです。
■エベレストベースキャンプまでのトレッキングに、必要なかったもの
・ホッカイロ
私は静岡出身で、寒いのが本当に苦手です。なので、ホッカイロを5個くらい持っていきました。(シェルパに運んでもらった)けど、結局使ったのは1回。ティーハウスで寝るので、「寒くて眠れない」という感じではありませんでした。重いだけなので、いらなかったなー。
■エベレストベースキャンプまでのトレッキングに関すること
参考までに、私の体験談から書いておきます。
・エベレストベースキャンプまでトレッキング中でも、インターネットは使える(買う)
ティーハウスでインターネット利用にお金を払えば、インターネットが使えます。夫・アダムはお父さんに連絡するために利用していました。
・日本のお菓子をあげると喜ばれる
日本のお菓子はおいしいので、人気のようです。カトマンズにあるツアー会社のスタッフにあげるのではなく、実際にトレッキングをしてくれるガイドや担当してくれるシェルパに直接渡しましょう。
個包装してあるハイチュウやアメ、キャラメルなどがいいですね。私たちもハイチュウをあげました。
・ネパール人はすごい
ネパール人は、体のつくりが高所に慣れています。そのため、空気の薄い標高4,000m付近で、お坊さん(マンク)がバレーボールをして楽しんでいました。
ガイドもシェルパも、登山靴じゃなくて普通のスニーカーやサンダルで歩いていたし、私が寒くて震えている日も、「ちょっと肌寒いね」って、1枚薄いものを羽織っただけです。もう、同じ人間とは思えないくらいの体です。
「過去に酸素なしで、エベレストの山頂まで、5回も登頂に成功したシェルパのおじさん」にも、ティーハウスで会いました。(ティーハウスで働いていた)
・寝袋はレンタルした
日本から寝袋を持っていくと大荷物になってしまうため、カトマンズで寝袋をレンタルしました。
・コンタクトレンズは使い捨てにしよう
私は、コンタクトレンズを使っていました。トレッキング中は、手を洗えないような状況です。コンタクトレンズを使う人は、ワンデイ用の使い捨てにしましょう。眼鏡を使う人は、紫外線でサングラスに変わってくれる、特別なレンズのものを作りましょう。
・生理ならタンポン
私はトレッキング中に生理がきました。トレッキング中はシャワーがないので、タンポンを使って、デリケートゾーンをなるべく清潔に保ちましょう。タンポンとナプキンを両方同時に使えば、安心です。
■最後に、「ネパール人にたくさんのチップを」
・毎日労働15時間で、月給1万円
カトマンズで出会った、20歳の少年と仲良くなり、話を聞きました。「朝から晩まで15時間労働くらい、毎日毎日働いて、1ヵ月のお給料が1万円」だそうです。土日も祝日もありません。
・チップが収入の大部分を占める
ガイドの収入の大部分は、チップです。会社に所属して働いていても、お給料は安いです。
シェルパは、超肉体労働。私たちのシェルパは、ルクラから歩いて、2~3時間かかる場所(私たちだったら4~5時間かかりそう)に住んでいます。春と秋のトレッキングシーズンだけ、出稼ぎにルクラまで来ます。そして、高くはないチップで、2週間ずっと重たい荷物を運んでくれます。2週間も働いて約8,000円のチップ(私とアダムで16,000円)です。日本だったら、日雇いの仕事がそのくらいですよね。
確かに、ネパールの物価は安いですが、私たちのような観光客が、いいチップを払ってあげることで、彼らの家族や子どもがよりよい暮らしに近づけるのは事実です。
以上、いかがでしたか?エベレストベースキャンプまでトレッキングする際には、ぜひとも参考にしてみてください。よい旅を!
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トーマン悠(トーマンはるか)
英語が大嫌いで、英会話に通って英語が話せるようになりました。英検4級だけ持っています。
アメリカ人と結婚して6年、アメリカ在住4年。現在は夫・アダムと、のんびりキャンパー暮らしをしています。
新卒で小学校教員
→半年で退職
→歯科助手
→英会話に通う
→アメリカ6週間1人旅
→北海道移住
→事務員
→夫婦で仕事を辞め、エベレストのベースキャンプまで120㎞を完歩
→アメリカ移住
→レストランでサーバー、3か月で辞める
→歯科助手
→スーパーの青果売り場勤務
→ミネソタ州でキャンパー暮らし
→ホテルの清掃員
→RVパークのスタッフ
現在はアメリカ・ミネソタ州在住です。
目標であった、夫・アダムの奨学金450万円を完済しました(2021年12月末)。
ヒッピー思考で、愛と自由と平和がモットー。
アダム・トーマン
このサイトの英語アドバイザーを担当。
2011~2019年まで、日本各地で英語・英会話講師を経験。
初めて住んだ岩手県二戸市が超大好き。
幼児~大人まで、ビギナー~超上級者まで、幅広く教えてきました。
Make your English your style.
★仮想通貨・米国株を2017年から運用中。
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